しかし、失敗学的な見地で言うなら、経験=失敗から学ぶことができるなら、賢者とは言わないまでも、愚者という程でもありませんので: といったあたりが妥当ではないでしょうか。 前回までの解説は、自身の失敗経験を如何にして活用するか、という点に着目したものでしたが、今回は歴史=他者の失敗経験から学ぶ方法について、ソフトウェアパターン(software pattern)を題材に説明します。 ソフトウェアパターンにおける失敗「考古」学 よくあるつまずき デザインパターン(design pattern)に代表されるソフトウェアパターンは、「ベストプラクティス」(best practice)という言い方に象徴されるように、一般には「成功事例」として捉えられる状況が多いように思われます。 その一方で、第1回で述べたような成功体験の限界故なのか、ソフトウェアパターンを「難しい」とか「役に立たない」と評する