ことし、これまでにない高値となっている「うなぎ」。暑さに負けないように、「不漁だから高くても仕方ない」と奮発した人は多いのではないだろうか。ところが今、全国各地の養殖場ではうなぎが余っているという。なぜ、余っているのに高騰しているのか。取材を進めると、投機的な値上がりが繰り返され、水産庁関係者が「絶滅危惧ビジネス」とまで指摘する、業界の特殊な状況が見えてきた。 (科学文化部記者 黒瀬総一郎) 宮崎のうなぎ 「うなぎがだぶついている」 流通業者から最初に噂を聞きつけたのは、6月はじめだった。まさかと思い、水産庁や業界団体などにも聞いたが、誰もが「余っているのではないか」と口をそろえた。 いったい何が起きているのか。 土用の丑(うし)の日に向けて出荷がピークを迎えているはずの今月15日、私は全国有数のうなぎの産地、宮崎市の養殖場を訪れた。 敷地内に無数に並んでいたのは、日ざしを避ける黒いシート
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