抗菌薬の頻用は炎症性腸疾患(IBD)リスクを上昇させ、特に40歳以上で顕著に高くなることが分かった。米・New York University Grossman School of MedicineのAdam S. Faye氏らは、デンマークの人口ベースのコホート研究で抗菌薬の使用とIBD罹患の関係を検討した結果を、Gut(2023年1月9日オンライン版)に報告した。 610万4,245例が対象 IBDは世界で約700万例が罹患しており、今後10年間にさらに増加すると予測されている。その背景には環境要因の関与が疑われており、若年者では抗菌薬とIBDの関連が報告されている。しかし、成人における抗菌薬の使用がIBD罹患に及ぼす影響は明らかでない。そこでFaye氏らは、デンマーク国民が対象のコホート研究を実施し、抗菌薬の使用とIBDリスクの関係を検討した。 対象は2000年1月1日~18年12月
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