肥満は、多くの疾患や死亡につながる主要な危険因子である。肥満症の治療薬として、欧米ではGLP-1受容体作動薬セマグルチドおよびリラグルチドの注射製剤が数年前から使用されており、前者は日本でも今年（2023年）3月に肥満症に対する適応を取得した。ただ、注射剤であることが普及の妨げとなっている。カナダ・McMaster UniversityのSean Wharton氏らは、成人の肥満に対する経口GLP-1受容体作動薬orforglipron 1日1回投与の有効性と安全性を検討する第Ⅱ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験を実施。プラセボと比べorforglipronは体重減少に有効で、その効果は用量依存性であること、安全性は同クラスの注射剤と同等であることをN Engl J Med（2023年6月23日オンライン版）に報告した。 3カ国でorforglipron 4用量とプラセボを比較 GL

インフレ対策を目的とした上場投資信託（ＥＴＦ）からの資金流出が記録的な水準に達している。 ブルームバーグ・インテリジェンス（ＢＩ）のデータによると、米インフレ連動国債（ＴＩＰＳ）のＥＴＦは10カ月連続の資金流出でほぼ170億ドル（約２兆4400億円）が引き揚げられており、2016年からのデータでは異例の長さとなっている。

ブラックロック、個人投資家向けプライベートクレジットファンド投入 Silla Brush、Miles Weiss 世界最大の資産運用会社ブラックロックは、リテール投資家向けのプライベートクレジットファンドを投入する。ウォール街で最も競争の激しい成長分野に参入することになる。 今月ローンチした「ブラックロック・プライベート・クレジット・ファンド（ＢＤＥＢＴ）」は一般の個人投資家をターゲットとし、「リスクに留意」するという。ファンドは主として、株式非公開の米中規模企業向けに変動金利ローンを提供する。銀行が融資を控える中で成長が見込まれる分野だ。 ただ、このようなファンドにとって今は厳しい時期でもある。エコノミストは今年か来年の米リセッション（景気後退）を予想しており、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは先週、流動性の引き締まりでプライベートクレジットは最初の試練に直面すると指摘していた。プ