こうした見方を示しているのはマグナスン氏に限らない。マーク・カバナ氏が率いるバンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジスト陣は27日、30年物ブレークイーブンに賭けることを推奨した。「緩和的な金融環境、上向きの成長見通し、インフレの上振れリスク増大を伴って、米金融当局は利下げへと誘導している」と述べる。 ブレークイーブン市場は、インフレ期待がじわり高まっていることを示唆している。5年物ブレークイーブン・レート(5年物の通常国債とTIPSの利回り差)は足元2.43%前後で、2022年初めにつけたピークの約3.76%は大きく下回っているが、昨年12月の低水準を約40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回っている。 28日のスワップ市場では、ウォラー理事が利下げを急ぐ必要はないとの考えを示したことを受けて、米金融当局が6月にも利下げに踏み切るとの見方がやや後退した。6月利下げの予想