止まらないくしゃみや鼻水、鼻づまり…。つらいアレルギー性鼻炎の症状に、毎年花粉シーズンは鼻炎薬が手放せないという方も多いのではないでしょうか。 一般的な鼻炎薬に含まれる抗ヒスタミン薬は、アレルギー性鼻炎の症状に効果を発揮しますが、中には集中力や判断力が低下した“鈍脳”状態を招くものがあります。この“鈍脳”の仕組みや花粉症薬との上手な付き合い方について、東北大学の谷内一彦教授にお話を伺いました。 花粉などアレルギーの原因物質(抗原)が鼻の粘膜に付着すると、抗原抗体反応によりアレルギー症状を引き起こすヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出されますが、このとき、ヒスタミンは鼻の粘膜にある「H1受容体」という部分と結合し、くしゃみや鼻水といったアレルギー症状が起こります。 このヒスタミンとH1受容体は、鍵と鍵穴のような関係になっていて、ヒスタミンという「鍵」がH1受容体という「鍵穴」にはまること