だまされてウェブマネーカードを買いに来た客に声をかけ、詐欺被害を防いだコンビニ店長は、110番通報したことを悔やんでいた。通報したことで常連客を傷つけてしまったのではないか。そんな店長に感謝状を贈った警察署長は、通報者の悩みに理解を示しつつ、通報への協力を求めた。 5月27日午前11時ごろ、北九州市若松区のセブンイレブン若松青葉台南2丁目店に60代の男性客が訪れた。店員の高橋沙也加さん(28)にとっては毎日たばこを買いに来る顔なじみだが、この日は「ウェブマネーカードを買いたい」。 ウェブマネーは、身分証明の必要もなくコンビニなどで簡単に購入できるので、若者を中心に利用が広がっているが、男性には縁のない商品だった。不思議に思い、見せてもらった携帯電話の画面には「7千万円が当たりました」という文言と、手数料として2千円分のウェブマネーを買うように指示が書かれていた。 「明らかにおかしいです」。