2022年の春節、大手動画サイト「ビリビリ」で1人のスタッフが過労により亡くなった。 武漢オフィスで動画検閲の仕事で勤務していた25歳の男性「暮色木心(仮名)」氏だ。中国のインターネットは検閲を通すことが知られているが、各社が専用スタッフを抱えて検閲を行っている。氏が亡くなる直前には連休の春節にも関わらず、2交代制で連日12時間ディスプレイをにらみ続けたという。 この悲しき事件をトリガーとして見えてきた中国の検閲事情をまとめてみた。日本人が中国のネットサービスを利用するとき、どこまでチェックされ解読される可能性があるかのヒントも書いたのでお付き合い願いたい。 中国ではビリビリや中国向けTikTokの「ドウイン(抖音)」やインターネット大手「テンセント(騰訊)」の「テンセントビデオ(騰訊視頻)」など中国向けのさまざまな動画サービスが普及し、ほとんどのインターネットユーザーが使っているが、一方
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