「ゴミ屋敷」と「父の借金」を体験してきたという彩矢さん(仮名・20代)から届いた取材応募メッセージは、過去最長レベルの3000字超えでした。そのまま記事にしてしまおうかと思うほどよくまとまった文章でしたが、ズームでお話を聞かせてもらうことに。 いまは結婚しており、定職もあって幸せに暮らしている、という彩矢さんの背景には、居心地のよさそうな部屋が映り込んでいます。それは、このあと彼女に聞かせてもらう「ゴミ屋敷」とはあまりにほど遠い、平和な日常の風景でした。 「同じような境遇で苦しんでいる子に、少しでも『なんとかなるものだなぁ』と思ってもらえたら」。そう連絡をくれた彩矢さんの話を、ここに届けます。 「今日要るから5万くれ」甘やかされて育った父の横暴 両親と妹と4人で暮らし始めたのは、彩矢さんが幼稚園の年中の頃でした。それまで父親の実家に住んでいたのですが、父が作った借金が発覚して祖父母から追い