防衛省は17日、航空自衛隊のC2次期輸送機の与圧試験で、機体の強度不足のため貨物扉が脱落するトラブルがあったと発表した。C2の開発では過去にも不具合があり、当初計画から3年遅れた平成26年度に開発完了予定だったが、さらに遅れる可能性が出てきた。 C2は、離島防衛作戦の際、陸上自衛隊の部隊を機動展開させる主力の輸送手段となる。昨年末に策定された中期防衛力整備計画では、今後5年間で10機の導入が明記されていた。 防衛省によると、トラブルがあったのは今月7日で、空自岐阜基地の建屋内で、高高度を飛行するのに必要な強度があるか確認するため、設計時の想定より1・2倍の圧力をかけると、貨物扉が脱落したり、機体に傷が入ったりした。 C2は、空自の現有輸送機のC1の後継として13年度から開発が始まった。川崎重工業が開発元で、同時開発された海上自衛隊の次期哨戒機と合わせ、昨年4月時点で約4300億円が投入され