いまから映画『シン・ウルトラマン』について書いていくのですが、封切り翌日ということもあり、直接的に「どこがどうか」といった細部への言及ではなく、全体の印象について述べていこうと思います。また、私は特撮の知識がほとんどない門外漢であり、ウルトラマンについても、小さな頃に再放送を見ていたていどであることもつけくわえておきます。 好きな何かを人に勧めるとは「自分の好きな何かを人に勧める」というのは意外に難しい。オタク的には「布教」などといったりするが、ここで最大の問題になるのは、門外漢に対して「たくさんあるオススメ作品のうち、どれをどの順番で、どのくらいの分量で布教するのが最善か」である。たとえばあるオタクが、ひとりのミュージシャンを応援しているとしよう。そのよさを人に伝えたいと思う。そこで、布教のためにプレイリストを作ろうと選曲を開始するのだが、ここでつきあたるのが「どの曲もよすぎて選べない」