ITエンジニアであれば、プログラミングやデータベースといった技術知識は当然求められる。しかし組織で働いていると、実はドキュメントを作成する場面は多い。ところが技術知識に比べ、ドキュメント作成の知識を学ぶ機会は少ない。 この背景には「日本語が書けるなら、ドキュメントは書ける」という考え方があるのかもしれない。しかし、実際にはドキュメント作成にはある程度の知識や訓練が求められる。本書はそういったドキュメント作成の基本を解説した書籍となる。 本書の解説で中心となるのは、ドキュメント全体について考えてから実際の文を書くという流れである。これは「ドキュメント作成の5つのステップ」として第1章にある下記の図1-4(p. 33)にまとめられている。 ドキュメント作成の5つのステップ: 読み手とテーマを選定する テーマを分解する ドキュメントの構成を組む 文章の構成を組む 文を書く 各ステップの詳細は、本