傷害や暴行などでの高齢者(65歳以上)の摘発人数が、人口増加を上回るペースで急増していることが20日、国の統計から分かった。特に暴行の摘発は10年前から4倍超に激増。些細(ささい)なトラブルから他人に手を出すケースが多発し、火炎瓶や爆弾などで無差別に他人を傷つける重大事件も起きている。専門家は、“キレる”高齢者が増えている背景に、社会の変化に伴う高齢者の「孤立」があると指摘する。 昨年3月、兵庫県加古川市の公園で、たばこのポイ捨てをとがめられた70代の男が「カッとした」として当時小学1年の男児の首を絞め、暴行容疑で逮捕された。京都府舞鶴市でも同年10月、電話を借りるため市民センターを訪れた70代の男が申し出を断られて激高、つえで男性職員を殴る暴行事件があった。 さらに同年8月に東京都杉並区の夏祭り会場に火炎瓶が投げ込まれた事件では、当時1歳の子供を含む男女16人が負傷。犯行後に自殺した当時