「昭和天皇 第四部」福田和也著、を読了。 副題は「二・二六事件」。 やはり福田氏がライフワークというだけあって、グルメ番組のお間抜けレポーター的な言い方をあえて再びすると「面白くてためになる」本。 「皇道派」を自称しながらも、「彼の人」の意向を汲まず「彼の人」の威厳を傷つけ。 明治帝の偉業とされた立憲君主制をおとしめる一部の軍人。 その脅威から、立憲君主制あるいは議院内閣制を守るため。 内閣の輔弼によって国務行為を行う、という「守るべきもの」の規定を自らあえて乗り越えて。 立憲君主制の否定につながる自らの行動で、立憲君主制を守る、という自己矛盾に置かれた若き君主。 そしてその想いもむなしく、2・26事件が起こり。 「天皇の名の下に」天皇自らが「守るべきもの」としていた老臣たちを殺戮する反乱部隊。 無政府状態となる首都東京。 危機に際し、立場の違いを乗り越えて一致団結する皇族。 そこで「彼の