情報の並列化が進み、時代の閉塞感に息苦しささえ感じるというハラカミ氏は、それを打破していくために「作り続ける」という才能が必要だと語る。独自のエレクトロ・ミュージックで国内外から注目されるハラカミ氏に時代と音楽制作との関わりを中心に話を聞いた。 拠点を地方に置く理由 柿崎:仙台は牛タンというイメージとのことですが、仙台という街の外から来た人の仙台に対する先入観や街のイメージみたいなものがどうしても気になってしまいます。内側にいてはどうしても見えない部分というか。特に仙台は全人口の5%が転勤族と学生という転入、転出を繰りかえしている都市という性格も持っているので、仙台にどんなイメージを持って転出していくのか、いいイメージなのか、悪いイメージなのか、その積み重ねが街のイメージを作っているような気もします。 ハラカミ:なるほど。そうですね。東北の中心都市というイメージはありますね。どうしてもまだ