19日エントリの脚注では、Mark Thomaが潜在GDPのトレンド推計を行ったことを紹介したが、そのThomaの記事に触発されて、池尾和人氏が日本のGDPについてHPフィルタを掛けた結果を示し*1、足元でGDPギャップが解消された可能性を論じている。 ただ、そこで氏が書いている通り、HPフィルタによる推計では足元のデータに引き摺られて直近のGDPギャップが過小推計される可能性があるという。そこで試しに、終了期を変えて推計を行った場合、どの程度HPフィルタの推計結果が変わるか見てみた*2。 上図は終了期を2007年から2011年まで1年刻みで変えた結果であるが、2000年代後半以降の動きが大きく違ってくることが分かる。もしこれが本当に潜在GDPの動きを再現しているのだとしたら、ここで紹介したメンジー・チンの模式図(下図)のようなことがまさに起きていることになる。 しかし一方では、池尾氏が断
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