発射台から打ち上げられるロケットのように、猛烈なスピードで空高く舞い上がった日本株。だがその勢いに、少し翳りも見え始めている。日本経済は、またも途中休止してしまうのか。そんなことはない。「本番」は今から始まる。 25%以上も上昇していた 金融緩和で円高を是正し、2%のインフレ目標を定めてデフレ脱却を図る—。 「アベノミクス」による景気回復への期待が高まり、昨年末以来、日本株は右肩上がりで上昇を続けてきた。 ところが1月23日、瞬間的に異変が起きる。この日、日経平均株価は222円超も下落し、沸きに沸いてきた市場参加者たちに冷や水を浴びせたのだ。 引き金となったのは、日銀による「抵抗」だった。この前日、日銀は政策決定会合を行い、アベノミクス路線に則ったインフレ目標の設定と、金融緩和の拡大を発表。しかし、市場が期待していた「無制限緩和」などの大胆な路線に踏み切ることはなく、再び為替が円高方向に振