2月20日、 黒田東彦氏が日銀総裁を務めた10年で、ドルの対円相場はそれまでのレンジを大きく上振れた。写真は円紙幣。2022年6月撮影(2023年 ロイター/Florence Lo) [東京 20日 ロイター] - 黒田東彦氏が日銀総裁を務めた10年で、ドルの対円相場はそれまでのレンジを大きく上振れた。当初は歓迎ムードが強かったものの、ここ数年は海外要因も加わり、輸入インフレを助長。投機筋を巻き込んだ急激な円安に、当局は異例の円買い介入に踏み切った。日銀の思惑を超えて進んだ円安は、貿易赤字や対外直接投資の増加など新たなリスクをあらわにしている。大規模緩和の先行きは、市場に新たな変動を生み出す可能性もある。