[東京 22日] - ドル円相場が約4カ月間続いたレンジの下限を試している。結論から言えば、筆者は引き続き、短期的には1ドル=100円を割り込む可能性が高いと見ている。 振り返れば、ドル円がこれまで概ね101―104円のレンジ相場を形成していた背景には、日本国債利回りが低位安定するなかで、米国債利回りもレンジ内での推移を続けていたことがある。米10年国債利回りは1月下旬から5月半ばまで2.6―2.8%程度で推移。日米10年国債利回り差も概ね200―217ベーシスポイント(bp)にとどまっていた。これが、ドル円相場がレンジ内での推移を続けてきた主因と考えても良いだろう。 ただし、こうした状況は変わりつつある。5月14日に米10年国債利回りはそれまでのレンジの下限を明確に下抜けし、翌15日には昨年10月以来の2.4%台まで低下した。この米長期金利低下の背景には、第1四半期国内総生産(GDP)や
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