今年の春、夜に窓を開けていたら、突然「ニーニーニー」と高く細い声の大合唱が聞こえた。何事かと様子を見に行ってみたところ、近所で可愛がられている猫が仔猫を産んでいたのだった。 しばらくの間鳴き声は、か細い超ハイトーンヴォイスの「ニーニーニー」だったが、徐々に「ミャーミャー」になり、1カ月ほど経つとトーンもだいぶ落ちついた。その頃になると仔猫の動きは活発になるので、いつも「ニャーオ」と可愛い声で擦り寄ってくる若い母猫は、「ナァ~ゴォ~」と低い鳴き声(人間の赤ちゃんのような声)で鳴いたりして、仔猫たちを招集していた。 3匹生まれた仔猫のうち1匹が道に飛び出して死んでしまったのをきっかけに、母猫ごと我が家で一時保護することにし、避妊手術のため母猫を入院させたのだが、突然キャリーに入れられてびっくりした母猫は行きの車の中で「ニャーオ! ニャーオ!」と鳴きまくり、仔猫はそれをきょとんと聞いていた。する