◇古賀攻(こが・こう=毎日新聞政治部長) 国会議事堂の中央塔に「総理募集」の垂れ幕が掛かったパロディー写真を、かつて新聞で見たことがある。確か「君もやってみないか」の呼びかけ文が添えられていた。現下の状況はまさに「急募! 日本国総理大臣」である。 失礼ながら、菅直人首相は今や、政権中枢の「濡れ落ち葉」と呼ぶにふさわしい。掃いても掃いても床にへばりついて離れない。その粘着力は常人の想像をはるかに上回る。強力な後継候補が控えていれば、もう少しは謙虚になるのだろうが、いないものだからたちが悪い。 「国会の中には、菅の顔だけはもう見たくないという人も結構いるんです。本当に見たくないのか。それなら早いこと、この法案を通した方がいい」(6月15日) こうして再生可能エネルギー買い取り法案の成立を訴えてはしゃぎまくる首相の映像は、民主党を含めて政界の神経を逆なでし続けた。 ◇「菅降ろし」の仕掛け人は電力