グリーンランドの氷床はこれまで考えられていた以上に地球温暖化の影響を受けやすく、産業革命前と比べ1・6度の気温上昇を境に、融解を止めるのが難しくなるとする解析をドイツなどの研究チームがまとめ、12日までに英科学誌ネイチャークライメットチェンジに発表した。 現時点で平均気温は既に0・8度上昇しており、余裕はあと0・8度しかない。完全に解けてしまうと、地球の海面が現在に比べて約7メートル上昇する恐れがあるという。 研究チームは、これまでの観測結果や、グリーンランドの氷床がどのようにできたかを分析したデータなどをもとに、温暖化による氷床への影響を試算。これまでの研究では、3・1度の上昇まで持ちこたえられるとされていたが、1・6度の上昇で融解が止まらなくなるとの結果になった。(共同)