振り込め詐欺の被害拡大を防ぐため、愛知県警が住民と連携して昨年11月から本格的に始めた「だまされたふり作戦」が効果を上げている。 協力するのは民生委員ら約4000人で、県警は今年1~4月に少なくとも11人を詐欺未遂容疑などで逮捕し、犯行グループの21口座を凍結。振り込め詐欺全体の被害件数が減少する中、一部で多発している手口もあることから、県警は作戦をさらに充実させて警戒を強める方針だ。 「電話が壊れて番号が変わった」。昨年11月15日昼、同県豊田市の60歳代女性の自宅に息子をかたる男から電話があった。女性は作戦の協力者。翌日にはさらに「不倫相手との示談金に148万円が必要」と電話があり、女性はだまされたふりをして振込先の口座番号などをメモに書き留めた。 連絡を受けた同県警足助署は指定口座を凍結するよう銀行に要請し、男の携帯電話も使えなくなるよう手配。県警によると、同作戦の結果、今年は4月末