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ブックマーク / webronza.asahi.com (13)

  • 男女共用トイレに関して日本の知識は誤解だらけ - 山内正敏|論座アーカイブ

    男女共用トイレに関して日の知識は誤解だらけ 盗撮懸念論というナンセンスな感情論に対する理性的な答えとは 山内正敏 地球太陽系科学者、スウェーデン国立スペース物理研究所研究員 WEBRONZAで杉田聡氏が4月14日と27日の2度に渡って男女共用トイレに対する「盗撮懸念論」を展開したが、男女共用トイレに対する偏見と認識不足を感じた。そこで稿では、男女共用トイレを必要とする立場や、北欧在住という立場、介助を必要とする身障者としての著者自身の立場、技術・防犯を考える立場から、杉田氏へ反論を書かせて頂く。 まず、杉田氏の論の前提に大きな誤解がある。それは男女共用トイレの普及が、男女平等論に基づくものであるというものだ。この誤解は、現実に男女共用トイレが普及している北欧の現実(女性の権利が保護される以前から普及)を全く調べていないことから来るもので、あまりにも世界のトイレ事情に対して疎いと言わざる

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  • 「仕方がなかった――」万能の言葉が歪める戦争責任 九大生体解剖事件から問い直す - 石川智也|論座アーカイブ

    「仕方がなかった――」万能の言葉が歪める戦争責任 九大生体解剖事件から問い直す 劇作家・古川健が描き出す「組織と個」 石川智也 朝日新聞記者 今年も8月15日がやってきた。 終戦から76年目の夏も、昨年同様コロナ禍で規模は縮小されながらも、各地で平和祈念の催しが開かれた。えも言われぬやるせなさを抱いてしまうのは、老齢に達した語り部たちの、自分たちが最後の証言者になるであろうという切実な覚悟とは対照的な、原稿読み飛ばしや式典遅参というこの国トップの醜態があったからではない。戦争体験談においてはいつも「加害」よりも「被害」のエクリチュールの方が圧倒的に多い、という理由だけでもない。 8月という月は、私たち日人をどこか運命論者のようにしてしまう。一年の折り返し点は6月末のはずだが、なぜか私には、旧盆のさなかの8月15日、夏の極みのこの日こそが一年のエントロピーの頂点という気がしてならない。様々

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  • 取り返しのつかない土地規制法案――参院で参考人として意見を述べました - 馬奈木厳太郎|論座アーカイブ

    この法案は、だいたいにおいて4つの言葉から成り立っています。「内閣総理大臣」、「等」、「その他」、「できる」です。 たとえば、「内閣総理大臣」は、○○「等」について、○○「その他」の○○に対して、○○することが「できる」といった感じです。「等」や「その他」という幅を持たせる表現が多いです。 なにより、「内閣総理大臣」という主語が圧倒的に多い。28か条の条文のなかに、なんと33回も出てきます。その結果、この法案は、国民の権利を保障するものではなく、政府に権限に与える行政命令のような内容となっています。いわば「内閣総理大臣の内閣総理大臣による内閣総理大臣のための法案」という印象です。 もう一点、私は安全保障論の専門家ではなく、法律が適用される現場に携わっている者です。そうした実務家の立場からは、この法案は一読して、現場の人や当事者の意見を聞かないまま作られた法案だなと感じました。以下、4点にわ

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  • 五輪中止の選択肢は存在せず~「国民の安全第一」という日本の規範が変わった - 西田 亮介|論座アーカイブ

    五輪中止の選択肢は存在せず~「国民の安全第一」という日の規範が変わった 民意に耳を傾けない菅政権。期待を裏切られた我々は何を選べばいいのか 西田 亮介 東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授 オーストラリアから、東京五輪の競技の中でもっとも早く開催されるものの一つ、女子ソフトボールの選手団が事前合宿のために来日した(6月1日)。開会式まで1カ月あまり、五輪の準備は粛々と進む。東京五輪組織委員会の「競技スケジュール」も今のところ、特段の変化もなく掲載され続けている。 ソフトボールと並んでもっとも早い7月21日から競技が始まる予定のサッカーは、北海道・札幌、宮城、東京で実施される。北海道と東京は、5月28日に延長された緊急事態宣言の対象地域。そして、開会式は、7月23日の20~23時に東京・信濃町のオリンピックスタジアムで行われる予定なのだが……。 五輪開催に懐疑的な専門家・世論 一方で

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  • 電源の入らない携帯電話がつながる日はあるか~渋谷・ホームレス女性殺害 - 奥田知志|論座アーカイブ

    電源の入らない携帯電話がつながる日はあるか~渋谷・ホームレス女性殺害 「いのちの分断」が進む社会で必要なのは想像する力、共感する力、そして連想する力 奥田知志 NPO法人抱樸理事長、東八幡キリスト教会牧師 彼女のことを考えている。当然、会ったことはない。 居場所はなく、バス停で休んでいた。そして、いきなり殴り殺された。付近の住民は「小柄でおかっぱ頭」だったという。64歳。 どんな人だったのだろう。どこで生まれ、どんな人生を歩んできたのだろう。なぜ、あの場所にいたのだろう。報道では今年の2月まで渋谷区のスーパーで働いていたという。なぜ、仕事と住まいを失ったのだろう。コロナの影響か。 何もわからない。しかし、私たちは想像することができる。できる限りの「想像力」をもって彼女のことを考える。それが残された者の「宿題」あるいは「義務」なのだ。 薄れていく意識の中で何を考えたのか 16日午前5時、東京

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  • 維新の会の「大阪都構想」が住民投票で再度否決された三つの理由 - 米山隆一|論座アーカイブ

    維新の会の「大阪都構想」が住民投票で再度否決された三つの理由 「都構想のエッセンス」は間違っていないのに、5年前と同じ結果に終わったのは…… 米山隆一 衆議院議員・弁護士・医学博士 11月1日に住民投票に付された2回目の「大阪都構想」の住民投票(「大阪市を廃止し特別区を設置することについての投票」)は、賛成67万5829票(49.37%)、反対69万2996票(50.63%)と言う僅差で再度否決されました。この結果は大阪維新の会、大阪市政・府政に多大な影響を与えるのみならず、国政政党である日維新の会、そして国政に与える影響も少なくありません。 かつて日維新の会(と合併後の維新の党)に所属し、2015年の1回目の住民投票では「大阪都構想」の旗をもって大阪市内を練り歩いたものとして、「大阪都構想の住民投票はなぜ再度否決されたか」を分析したいと思います。 府県と政令指定都市の権限の再整理は必

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  • 「国民民主党は立憲民主党より右だとかよく言われますが、全然違います」 - 木下ちがや|論座アーカイブ

    「国民民主党は立憲民主党より右だとかよく言われますが、全然違います」 原口一博インタビュー/上 木下ちがや 政治学者 およそ1年にわたる紆余曲折を経て、立憲民主党、国民民主党、野党系無所属議員の合流による野党合同新党の結成が確実となった。これにより、2012年暮れの民主党下野以来最大規模の野党第一党が誕生することになる。この合流は立憲民主党への吸収合併ではなく、各党、会派が主体的に努力したことで、対等合併として成し遂げられた。このプロセスを主導した立役者のひとりであり、17年の「希望の党」騒動では無所属で総選挙に出馬することを選択し、そののち国民民主党をけん引してきた原口一博元総務大臣に、民進党分裂から新党結成にいたるまでの経緯と、これからの野党の目標と課題について聞いた。=インタビューは8月26日、国会内で行いました(聞き手・木下ちがや/政治学者) 国民民主党の綱領づくりは合流新党を見据

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  • 安倍政権は自らの政治的負債の重みで自然倒壊した - 木下ちがや|論座アーカイブ

    安倍政権は自らの政治的負債の重みで自然倒壊した 「時間かせぎ」で積み上げられた瓦礫の山を乗り越えるのは誰か 木下ちがや 政治学者 一度目の悲劇、二度目の笑劇 「ヘーゲルはどこかで、すべての偉大な世界的事実と世界史的人物はいわば二度現れる、と述べている。彼はこう付け加えるのを忘れた、一度は偉大な悲劇として、二度目はみじめな笑劇として」(注1)。 カール・マルクスの名著『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』の冒頭で語られる、このフランス革命を覆したナポレオン・ボナパルトの「悲劇」、共和制を覆した甥ナポレオン三世の「笑劇」の反復が、二度の安倍政権に例えうるかはまだ定かではないが、ともあれ、このマルクスの一節はいままっさきに頭に浮かぶことだろう。だがそれは病苦という自然の帰結ではなく政治帰結、すなわち、「戦後レジュームからの脱却」を謳い日国憲法の改正を掲げたものの道半ばで辞任に追い込まれた「一

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  • 次亜塩素酸水とは何か 空間除菌は可能なのか - 左巻健男|論座アーカイブ

    次亜塩素酸水とは何か 空間除菌は可能なのか 人が直接曝露しても毒性がなく、空間除菌ができるという根拠のある消毒剤はない 左巻健男 東京大学講師・元法政大学教授 消毒液を空間に噴霧して、空間除菌を図る動きが自治体や企業で続出した。そのとき使われた消毒液が次亜塩素酸水だ。 厚生労働省は「どんな種類の消毒液でも空間除染には不十分だから推薦しない」とした。この国の見解を受けて次亜塩素酸水の空間噴霧を取り止める動きも出た。文部科学省も「子どもがいる空間で次亜塩素酸水を噴霧しないように」という通知を出した。 対して、「次亜塩素酸水は安全・無害で消毒効果が高い」という意見も多く見られる。 私は、かつて検定高校化学教科書の著者の一人として、「無機化合物」の章で、塩素や次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸について執筆していたことがある。そのような理科教育者としての立場から、次亜塩素酸水についての化学、その消毒効

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  • 「#検察庁法改正案に抗議」した芸能人を叩いた者の正体は - 勝部元気|論座アーカイブ

    「#検察庁法改正案に抗議」した芸能人を叩いた者の正体は 理想の社会を語るところから政治参画を始めよう 勝部元気 コラムニスト・社会起業家 政府が進めている検察庁法改正案に対して疑問を持った1人の女性が、「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグを作ってTwitterデモを始めたところ、そのタグが瞬く間に広がり、著名人を含む約900万件にも及ぶムーブメントに発展しました。 アーティストのきゃりーぱみゅぱみゅさんや水野良樹さん(いきものがかり)、俳優の小泉今日子さん、浅野忠信さん、井浦新さん、秋元才加さん、演出家の宮亜門さん、タレントのラサール石井さん、元格闘家の高田延彦さんのほか、多くの作家や漫画家も賛同しました。モデルで俳優の水原希子さんは署名活動にも参加しています。 日の芸能人が政治的発言をほとんどしない中、様々な分野の著名人が政治に対して同時に声を上げたのは、異例中の異例と

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  • 給付金の遅れとマイナンバーカードは関係ない - 赤木智弘|論座アーカイブ

    新型コロナウイルス蔓延に伴う自主規制。町を歩く人は減り、経済活動の著しい足かせに対して当初から国民に対する大規模な給付金の必要性が問われてきた。 最初は和牛券やお魚券でお茶を濁されかけたが、野党の追及や国民からの厳しい声もあり、遅ればせながらもなんとか10万円の一律給付という最低限の生活保障のための政策がとられた。 5月1日、さっそくオンラインで申し込んだ その「特別定額給付金」を受給するためのオンライン申請が一部の自治体でスタートした。 マイナンバーカードを利用して「マイナポータル」から、自分が住民票を持つ自治体へ申請を行うことができる。オンライン申請ができるのは「マイナンバーカード」を取得しており、かつマイナンバーカードに埋め込まれたICカードを読み取るための装置などの環境がある人に限られる。 マイナンバーを持っていない人は、後日郵送で申し込み用紙が送られるので、現状でマイナンバーカー

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  • 前のめりの「専門家チーム」があぶりだす新型コロナへの安倍政権の未熟な対応 - 牧原出|論座アーカイブ

    前のめりの「専門家チーム」があぶりだす新型コロナへの安倍政権の未熟な対応 専⾨家の役割はあくまで助⾔。政治的決断を下し責任を担うのは政権のはずなのに… … 牧原出 東京大学先端科学技術研究センター教授(政治学・行政学) 4月7日の7都府県での緊急事態宣言の発令、15日の全国への緊急事態宣言。新型コロナウイルス感染症(以下「新型コロナ感染症」)の感染者数が激増するかどうかの瀬戸際といわれるなか、今日はどれくらい増えたのか、気になる日が続く。 存在感を増す専門家たち そこで頼りになるのは、専門家の発言である。政府の関係会議の委員の発言であればなおさらである。3月以降、委員たちはチームとなって、テレビやネット記事でのインタビューに答え、新聞・雑誌の取材に応じ、あるいは自らSNSで頻繁に発信している。 首相との記者会見に同席した専門家会議の尾身茂副座長、NHK番組で明晰に答える押谷仁・東北大教授、

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  • 迷走するコロナ緊急事態宣言 - 木下ちがや|論座アーカイブ

    迷走するコロナ緊急事態宣言 「命か、経済か」の偽りの選択肢が「宣言」を無効化する 木下ちがや 政治学者 日政治史上、ひとつの法律、あるいは政策をめぐる世論の評価が、かくも短期間のうちに一変した事例は他にないだろう。コロナウイルス蔓延の危機を受け、4月7日に発令された緊急事態宣言については、根拠法である特措法が制定された3月半ばの段階では反対の声も強く、世論も消極的であった。 しかしウイルス蔓延の危機が深刻化し、欧米各国が強力な社会統制策を次々と打ち出すなかで、「宣言」発令の遅れや不徹底さ、また宣言に伴う経済的打撃への補償を求める声が高まり、安倍政権はこの一変した世論に急かされるように発令を決断したのである。 緊急事態宣言が露呈させた支配の瓦解 著者は緊急事態宣言が発令される直前の論攷「従順なはずの日がなぜ「総力戦」を闘えないか」において、「緊急事態宣言のような社会統制には、民主主義的

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