原発の危険性をもっとも早く告発したアーティスト。“ 黒いボブ・ディラン”とも称された男のすべて。 約40 年間にわたって、批評精神に溢れたアフリカン・アメリカン詩人であり、政治的コメンテイターでもあり、また現実から眼を背けないミュージシャンとして、ラップの始祖とも言える鋭利なコトバを駆使した異才、ギル・スコット=ヘロン。昨年5 月に62 歳で世を去った彼が、その生い立ちを辿りながら、自らのスピリット形成とアーティスト観を仔細に語り尽くす、最新決定版自叙伝。 【内容の一部】 ●十代= 60 年代の世相からの刺激……ケネディとキング牧師の暗殺 ● 66 年、デトロイト近 郊の高速増殖炉で世界初の炉心溶融事故 ●アーティストとしてのデビュー、クライヴ・デイヴィスとの出会い ● 70 年代の名作群を生んだ裏側と、朋友ブライアン・ジャクソン ●批判精神をより高めることになったウォー ターゲート事件