香港は今月に入り、新型コロナウイルス感染拡大にこれまでにない規模で見舞われているが、感染者急増への備えが十分でない。 香港では域外からの流入を除く感染者がこの約2週間で計560人に膨らんでおり、感染経路不明が半数近くを占める突然の感染急拡大に不意を突かれた格好となっている。オーストラリアなどアジア太平洋地域の国でも感染が再拡大しているが、病床の空き具合や検査能力は香港を上回っているように見える。 若者の感染が目立つ日本や米国とは違い、香港の感染者は以前に比べて高齢となっており、重症化する例が増える可能性もある。今回の「第3波」は中央値で55歳と、これまでの第1、2波の40歳から年齢が上がっている。介護施設での集団感染も起きている。