わずか7歳で命を奪われた本郷優希(ゆき)ちゃん。 母親の本郷由美子さん(55)は、20年前の大阪教育大学附属池田小事件で愛する娘を失いました。 事件直後は、みずから命を絶とうとも考えたという本郷さん。そんな中で知った「ある事実」に、その後の人生を支えられることになります。 それは、現場検証で分かった優希ちゃんの最期です。優希ちゃんは、致命傷を負いながらも、教室を出て廊下を歩いていたのです。その距離、本郷さんの歩幅で68歩、39メートルありました。 娘は最期に何を思ったのか。本郷さんは、毎日のように廊下に通い続ける中で、やがて「生きることの尊さ」というメッセージを受け取ってゆきます。 本郷さんは、このメッセージを原動力に、事件や事故などで家族を失った人たちに寄り添う活動を始めます。そして、去年11月、長年の念願を実現します。 「人を支えることで、自分も支えられている」 娘の“最後の68歩”を
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