新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない米国で、都市の閉鎖中に人々の生活を支える「エッセンシャルワーカー」の反乱が活発になっている。米アマゾン・ドット・コムの倉庫に勤務する従業員が、新型コロナ対策が十分でないとして2020年3月下旬~4月初旬に2度の抗議運動を起こしたことは、「アマゾン、新型コロナ対策で抗議の従業員解雇 本人を直撃」で取り上げた。 そんな中、ついに訴訟に発展するケースが出てきた。イリノイ州エバーグリーン・パークにあるウォルマートの店舗に勤務していたワンド・エバンス氏(51歳)が3月25日、新型コロナウイルスに感染して死亡した。これを受け、兄弟のトネー・エバンス氏が4月6日にウォルマートと店舗が入る施設を所有する会社を提訴したのだ。 対象は企業ではないが、4月20日にはニューヨーク州の看護師の労働組合「ニューヨーク州看護師協会」が、防護具などを十分に用意せず感染拡大を助長した