「Ruby」を開発したまつもとゆきひろ氏は、世界で最も知られた日本人ソフトウェア技術者と言っても過言ではないだろう。RubyがWebサービスで多く使われるようになった理由はコンピュータ性能を向上させることにあるのだが、それだけでなく「美しい」「性能がいい」「バランスがいい」ということからで愛されている。しかしながら、コンピュータの世界はWebだけではない。組み込みという領域、そこにもRubyを広げたいと思ったことが、組み込み向けの軽量版Rubyを開発するきっかけとなった。 そして、福岡県の企業や大学が、組み込み向けの軽量Rubyプロジェクト誕生を大きく後押ししたという。福岡県にはメーカーや、関連する組み込み開発を行うソフトウェア関係の企業が多い。最近のデジタル家電は、PC並みのスペックや通信機能が搭載されるようになり、デバイスの性能もどんどん向上している。当然、必要となる組み込みソフトウェ