図9●DIやアスペクト指向の課題</b><BR>依存性をオブジェクトの外に切り出したことによる保守性や理解容易性への影響は,両者に共通する課題だ。さらにアスペクト指向には,適切なアスペクトの抽出や,複数のアスペクト同士の矛盾性の検証が困難といった課題がある。 以上見てきたように,クラス間の依存性を低減するためのものとして,DIとアスペクト指向は有望な技術である。しかし現時点では,いずれにも課題が存在する(図9[拡大表示])。どちらにも共通するのは,クラスから切り離した依存性をいかに管理し,把握するかである。 クラスから依存性を切り離したとしても,複数のクラスのオブジェクトが協調動作する以上,どこかで依存性は生じる。DIはこれをXMLファイルやコンテナの自動的な結びつけ機能によって解決する。アスペクト指向では,アスペクトを記述するソースコードか,XMLファイルでこの情報を記述している。 つま