徳島市名東町一の田んぼで二十五日、泥に足を取られて動けなくなっていた雄の老犬を徳島西署員が助け出し、無事に飼い主の元に戻された。救出劇を見守っていた近所の人からは、温かい拍手がわき起こった。 午前六時前ごろ、新聞配達中の近くの坂本幸子さん(49)が、うめくような声で鳴きながら田んぼの真ん中で身動きがとれなくなっている体長約八十センチの白い雑種を発見。徳島西署に通報した。 蔵本町交番の川野寛之警部補(48)が駆け付け、はだしで田んぼに入り、十五センチほど埋まっていた犬の両足をゆっくりと抜いて助け出した。 老犬は、同市名東町二の農業高橋博さん(82)の飼い犬・レオと判明。高橋さんは「飼い始めて十七年目になる年寄りだが、大切な家族の一員。助けていただき本当に感謝している」と涙を浮かべていた。