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ブックマーク / www.isas.jaxa.jp (68)

  • 小型月着陸実証機SLIMの着陸機構 | 宇宙科学研究所

    はじめに 生き物の体を支える脚は、その生態に応じて実に多彩な形をしています。生物は専門ではありませんが、象の脚、ネズミの脚、こうもりの脚、バッタの脚、海中生活に対応して外見から見えなくなってしまったクジラの脚まで、それぞれが自身の生活環境に非常にうまく適応した形と仕組みを持っているように思います。同様に探査機の脚である着陸機構も、そのミッションライフが仕組みと形に強く反映されます。今回は1の主脚と4の補助脚という一風変わった外観に落ち着いたSLIMの着陸機構ついて、その概要を簡単に紹介します。 改めて「SLIM」とは、Smart Lander for Investigating Moonの略で、JAXA宇宙科学研究所にて進められている月着陸実証機の開発プロジェクトとその機体の名前を指します。SLIMプロジェクトの主な目的は、高精度な着陸技術(ピンポイント着陸)の実証と、低リソースの小型

    小型月着陸実証機SLIMの着陸機構 | 宇宙科学研究所
  • ISAS | 太陽風はどう作られるのか?~金星探査機「あかつき」が明らかにした太陽風加速~ / トピックス

    太陽風とは太陽から吹き出すプラズマ(電気を帯びた希薄なガス)の流れのことです。地球軌道での太陽風の速度は400~800 km/s(時速150万~300万km)に達します。太陽風の変動は地球でのオーロラの原因となるとともに、磁気嵐を引き起こして人工衛星に障害をもたらすこともあります。火星や金星のように磁気圏を持たない惑星では太陽風の作用により大気が宇宙空間へと徐々に流出しています。太陽風はまた、太陽系外から流入する銀河宇宙線を遮蔽し、銀河宇宙線の地球環境への影響を小さく抑えているとも考えられています。太陽風はこのように地球をはじめとする惑星の環境にも大きな影響を与えています。そのため太陽風が吹くメカニズムや変動の原因を明らかにすることは惑星環境を理解するためにも重要です。 約6000度の太陽表面のまわりには温度が100万度にも達する高温のプラズマ(コロナ)が広がっています。この高温のために外

  • ISAS | 大気圏突入機の新コンセプト / 宇宙科学の最前線

    宇宙と地球を普通に行き来できる時代に向けて 将来、宇宙と地球を普通に行き来する時代がやって来たときに、宇宙から地球に帰ってくる乗り物はどのような形なのでしょうか? (1)アポロ宇宙船や小惑星探査機「はやぶさ」帰還カプセルのようなカプセル型? (2)それとも、スペースシャトルのような翼のある飛行機型? (3)いや、浮き輪とやわらかくて大きな膜が取り付いたちょっと変わった乗り物かもしれません。 今、我々はそんな時代に向けて、(3)のようなこれまでにない特徴を持った新しい大気圏突入機についての研究を進めています(図1)。 なぜ展開構造物が必要なのか 宇宙開発に共通した大きな課題は、宇宙へ運ぶものはすべて狭いロケットの中に収納しなければいけないことです。つまり、宇宙に持っていけるものの「大きさ」が決まっていることが、大きな制約となっています。それならばと、畳んで広げることができる、いわゆる展開構造

  • ISAS | 大気球実験BS11-06について / トピックス

    2011年9月14日(水)6時12分に、BS11-06実験として、2011年度第二次気球実験の第二号機を連携協力拠点 大樹航空宇宙実験場より放球しました。この実験は、気球用フィルムとして世界で最も薄い、厚さ2.8μmのポリエチレンフィルムを用いて製作された超薄膜高高度気球の飛翔性能試験を目的としています。 気球は順調に上昇を続けましたが、高度14.7kmに達した時点で浮力を失い、緩降下を始めました。降下予定区域を逸脱する恐れがあったため、指令電波により気球破断を図りましたが、気球は所定の降下速度に達せず、降下中にジェット気流により東南東方向に流されて降下予定区域を逸脱し、実験場の東南東330kmの太平洋上に降下した模様です。 被害の報告はありません。関係各方面の方々のご協力に感謝申し上げますとともに、ご迷惑をおかけしましたことをお詫びいた します。 超薄膜高高度気球については、中間圏下部の

  • IKAROS-blog

    平成25年12月以降の運用状況などは,以下の新しいページにてお知らせしてまいります. (準備中です) http://www.isas.jaxa.jp/j/enterp/missions/ikaros/index.shtml ご無沙汰しております.Y2です. 9月以降,しばらくブログが途絶えてしまい失礼しました. 今年9月に入って,12日,22日,26日と運用を実施しておりますので まとめてで恐縮ですがご報告いたします. まず,9月12日の運用では,IKAROSの電波は確認できたものの, 発生電力がギリギリでビーコン運用もできない状態となりました. その後,9月22日,26日の運用では,IKAROSの電波を受信することができず, アンテナの方向を変えても電波を確認することはできませんでした. これにより,3度目の冬眠モード(発生電力の低下により搭載機器が シャットダウンした状態)に入ったと判

    maple_magician
    maple_magician 2012/11/11
    捕捉し忘れてた。太陽電池の電圧降下で気絶したまま、ソーラーセイルで「漂流」してたIKAROSを、8ヶ月ぶりに補足!って話に驚いた。この分だと、『あかつき』にも奇跡が起こると期待できそう。
  • IKAROS-blog » 今日の IKAROS(12/12) - Daily Report - Dec 12, 2010

    12/1214:11:18: 今日の IKAROS(12/12) - Daily Report - Dec 12, 2010 今日もIKAROSの金星通過前後の記録データ再生とレンジングを実施しました. 今日はIKAROSの金星フライバイ時の軌道図を紹介します(下図参照).金星最接近距離は 約8万kmということで,スイングバイ効果を高めるような金星表面ぎりぎりを狙った軌道には なっていませんが,それでも金星の重力の影響で軌道が曲がっていることがわかります. このフライバイによりIKAROSの飛行速度は増加しています. また,この図では奥行き方向がわからないですが,このフライバイ中,IKAROSが金星の 日陰に入らない軌道となっています. IKAROSは金星に対して太陽とは反対側を通過しました.ほぼ同じ軌道に打ち上げられた あかつきは金星に太陽側から接近しましたから,IKAROSはソーラーセ

  • IKAROS-blog » 今日の IKAROS(12/11) - Daily Report - Dec 11, 2010

    12/1113:37:05: 今日の IKAROS(12/11) - Daily Report - Dec 11, 2010 日の運用では,軌道決定のための再生レンジングと, 運用がなかった期間にデータレコーダに蓄積されたデータの取得を行いました. 途中,臼田周辺の風速が大きかったため一時的に運用を休止※したり, 通信不可帯突入間際のためビットレートがごくわずかしか確保できないことにより, データレコーダの再生もほんの少しずつしか進みません. (※地上のアンテナを強風から守るため) 明日も運用時間があるので,気長にデータレコーダの再生を進める予定です.(R) 12/11のIKAROS 太陽距離: 0.72AU 地球距離: 69826621km, 赤経=-145.8°, 赤緯=-11.0° 金星距離: 0.01AU(848677km) 姿勢:スピンレート=2.1rpm, 太陽角=12.7d

  • IKAROS-blog » 今日の IKAROS(12/10) - Daily Report - Dec 10, 2010

    12/1007:40:17: 今日の IKAROS(12/10) - Daily Report - Dec 10, 2010 IKAROSは12月8日日標準時16:39に,金星距離約80800kmを通過しました. 通過後に実施した日の運用で,IKAROSの状態は問題ないことが確認されました. 写真は,一般の方から金星フライバイのお祝いとして頂いたイカロス君ケーキです. 多くの方にいろんな形で応援していただき,いつもとても勇気づけられます. 当に,当に,ありがとうございます. 私たちは,太陽系探査への挑戦をつづけます. この挑戦の灯を,諸先輩から受け継がれてきたかけがえのない技術を, 私たちは大事に受け継いでいきます.(Y) 12/10のIKAROS 太陽距離: 0.72AU 地球距離: 68511958km, 赤経=-147.0°, 赤緯=-10.8° 金星距離: 0.00AU(2

  • ISAS | 第2回:金星の風に訊け / 金星探査機「あかつき」の挑戦

    薄明の空に息づく金星の清澄な美しさは、全天一だろう。この輝きの中にどれほど過酷な世界が広がっているか、想像することは難しい。 高度60kmに白く輝く硫酸の雲。その下には90気圧(水深900mに相当)の濃い二酸化炭素の大気。薄暗い地表は、温室効果のために460℃という灼熱の世界となっている。かつて地球と同じように海を擁したかもしれないが、今は乾燥した火山地形が広がる。 「あかつき」は何を求めて、こんな世界に行くのだろう。生命体はいそうにない。人類が降り立つことも考えられない。「あかつき」が掲げるのは惑星気象学である。 金星は、地球の気象を見慣れた我々を当惑させる。その最たるものは金星全体を取り巻く暴風、スーパーローテーションである。金星の自転は地球とは逆方向、つまり東から西で、その速度が赤道で時速6kmであるのに対して、雲は時速360kmで東から西へと流れる。地球気象学の常識では、偏西風や貿

  • ISAS | 第5回:しなやかで堅牢な電源システム / 金星探査機「あかつき」の挑戦

    金星で観測を行う「あかつき」も、当然ですが、地球から打ち上げられます。それは、地球近傍、地球から金星へ向かう軌道、そして金星を回る軌道という、まったく異なる3つの環境で動作しなければならないことを意味します。それを実現する電源システムについて、太陽電池パネル、電力安定化方式、電池の3つの面から説明します。 金星軌道上の太陽光強度は地球近傍の約2倍に達します。太陽電池パネルが高温になると、構造部材の強度低下や太陽電池の変換効率低下を招くため、例えばESAのVenus Expressでは太陽電池セルとOSR(Optical Solar Reflector)という鏡のような材料とを一列おきに貼り、温度上昇を防いでいます。しかし「あかつき」は当初M-Ⅴロケットによる打上げを予定していたため、表面にOSRを貼るだけの面積は確保できませんでした。そこで、表面は太陽電池セルで覆う代わりに、パネル基材であ

  • ISAS | 金星探査機「あかつき」の挑戦 / ISASコラム

    の金星探査機「あかつき」は、「地球の兄弟星」といわれる金星の大気の謎を解き明かそうとしています。その壮大なプロジェクトを紹介! (ISASニュース 2010年4月 No.349 ~ 2011年9月 No.366 掲載)

  • ISAS | 「かぐや」探査機が発見した月の内部物質 / 宇宙科学の最前線

    月の内部を知る手掛かり:カンラン石 太陽系探査の大きな目的の一つに、月や、地球・水星・金星・火星といった固体惑星がどのように形成・進化してきたのかを明らかにする、ということが挙げられます。 その中で月は、ほかの惑星に比べてサイズが小さいため、形成後の比較的早い時期に冷えてしまったことで、その初期進化過程の情報をよりよく保存していると考えられています。 そのため、月を知ることは、我々の住む地球や、ほかの地球型惑星の形成進化を知る上で重要といえます。 月探査機によるリモートセンシングや地球からの観測、月の石・月隕石の研究結果をもとにして、これまで月の形成進化についてさまざまなモデルが提唱されてきました。 その代表的なものとして、月マグマオーシャン説があります。 これは、月の初期進化において表層岩石がドロドロに溶けた状態になっており、マグマの海に覆われていたというモデルです。 このモデルによると

  • ISAS | 第72回:再び宇宙を廻る航海へ / 宇宙・夢・人

    かわぐち・じゅんいちろう。1955 年、青森県生まれ。工学博士。京都大学工学部機械工学科卒業。東京大学大学院工学系研究科航空学専攻博士課程修了。1983 年、宇宙科学研究所に入所。2008 年より、宇宙航行システム研究系教授・研究主幹、月・惑星探査プログラムグループプログラムディレクタ。専門は姿勢・軌道制御工学。

    maple_magician
    maple_magician 2010/11/16
    【こんな初めてのことばかりのミッション、怖くてどこでもできないですよ。でも1995年、日本は「はやぶさ」ミッションにGOを出した。】
  • ISAS | 第6回:深宇宙探査を支える通信システム / 金星探査機「あかつき」の挑戦

    「あかつき」は、「はやぶさ」までの得難い経験を形あるものに変えて長年の深宇宙探査技術を継承する使命も担っています。しかし、「守成は難し」。成功の内にも潜む問題点を見逃さず、緻密に補ってより高い完成度へ変成する継承者の仕事はいぶし銀の味わいです。 「あかつき」が新調した通信装備を図1に並べました。トランスポンダ(X-TRP)から高出力増幅器(TWTA、SSPA)、アンテナ(HGA、MGA、LGA)まで、耳目に当たる通信装置は新しく生まれ変わっています。小型化、軽量化、低消費電力化を果たすと同時に、早々に色あせないために独自の工夫を加えてなっています。成果がなるべく多くのプロジェクトに役立つことを願うならば、使いやすさを損なわない程度に斬新であるべきです。機器開発だけではありません。図1は、送信経路(左向き矢印)も受信経路(右向き矢印)も常に2経路確保できることが見て取れると思います。完全冗長

  • ISAS | はやぶさカプセル内の微粒子の起源の判明について / トピックス

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、「はやぶさ」搭載の帰還カプセルにより持ち帰られた、サンプル収納容器(※)からの微粒子の採集とカタログ化を進めています。 サンプルキャッチャーA室から特殊形状のヘラで採集された微粒子をSEM(走査型電子顕微鏡)にて観察および分析の上、1,500個程度の微粒子を岩石質と同定いたしました。更に、その分析結果を検討したところ、そのほぼ全てが地球外物質であり、小惑星イトカワ由来であると判断するに至りました。 採集された微粒子のほとんどは、サイズが10ミクロン以下の極微粒子であるため取扱技術について特別なスキルと技術が必要な状況です。JAXAは、初期分析(より詳細な分析)のために必要な取扱技術と関連装置の準備を進めています。 (※)サンプル収納容器内部は、サンプルキャッチャーA室及びB室と呼ばれる2つの部屋に分かれています。 はやぶさカプセル内の微粒子の起源の判明に

    maple_magician
    maple_magician 2010/11/16
    当初の追加作戦(「のぞみ」再挑戦)はできなかった……けど、「誰にでもすごいとわかる部分」を完遂したので文句なく500点満点。後付け追加作戦(擬似隕石としての制御再突入)が後に地球を救ったら、1000点付けたい。
  • ISAS | はやぶさの現状と今後の予定 / トピックス

    「はやぶさ」は、4月9日現在地球から約1500万kmの距離を地球に向かって飛行しています。はやぶさは最終目的地の小惑星「イトカワ」に到達するために、地球の重力の力を借りて加速を行う「スイングバイ」という技術を使います。「はやぶさ」は2003年5月9日に打ち上げられた後、地球の公転軌道とほぼ同じ大きさの軌道を飛行して、イオンエンジンの推進で軌道エネルギーを蓄えてきましたが、およそ1年後にあたる2004年5月19日に地球に再度接近し、そのときに受ける地球の重力により、この貯金を引き出すとともに加速を行い、進路を「イトカワ」に向けます。重力という自然の力を利用することで、燃料なしで秒速で4kmほどに相当する加速を一気にすることができるのです。最接近時には東太平洋上空の高度3700kmをかすめるように飛行します。 スイングバイにより計画通りの軌道変更をするには、たいへん精密に探査機の軌道を調整しな

  • ISAS | 「はやぶさ」の地球スウィングバイ(CGアニメーション) / トピックス

    5月19日に行われた小惑星探査機「はやぶさ」の地球スウィングバイのイメージをCGアニメーションで紹介します。(ISAS/JAXA,JSGA提供)

  • https://www.isas.jaxa.jp/j/topics/topics/2010/image/0614/img01.jpg

  • 404 File Not Found | 宇宙科学研究所

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  • ISAS | ミッションのシナリオ / 小惑星探査機「はやぶさ」MUSES-C

    探査機は2003年5月9日にM-Vロケット5号機によって打ち上げられ、小惑星「イトカワ(1998SF36)」に向かって出発しました。2004年5月に地球スウィングバイを行なって、2005年9月に小惑星イトカワに到着しました。 2005年11月26日には小惑星イトカワへの降下着陸を行い、試料採取のためのタッチダウンに成功しました。 その後のトラブルにより地球への帰還を3年延期することとなりましたが、日時間2010年6月13日19時51分に無事カプセルを分離し、日時間6月13日22時51分頃には大気圏に突入しました。 大気圏に再突入したカプセルの回収作業は、日時間2010年6月14日16時8分に完了しました。7月にはカプセル内に微粒子が確認され、11月にはその微粒子がイトカワ由来であることが判明しました。