うっかり者で天真爛漫、明るく前向き、“大胆なひらめき”や“ユニークな感性”を持つ……NHKの連続テレビ小説『半分、青い。』のヒロイン・楡野鈴愛(永野芽郁)。実に朝ドラヒロインらしい、「物語の真ん中に常に立つヒロイン」である。だが、その天真爛漫さは、非常に魅力的である一方で、「ちょっと(もしかしたら、だいぶ?)苦手」と感じる視聴者もいるだろう。 漫画家・秋風羽織(豊川悦司)の病気を何とかしたいと思った鈴愛が、実家や友人の親などに話した件は、ネット上でも賛否両論となった。そのエピソードを別としても、本作の鈴愛の場合、放つ光があまりに強すぎることで、周囲が自然と“影”になり、「支える人」「見守る人」「脇役」の人生を歩まざるを得なくなっているように見えることがある。 例えば、鈴愛と同じ日に同じ病院で生まれた幼なじみ・萩尾律(佐藤健)が、幼い頃の「合同誕生会」の思い出を語るシーンがあった。そこでは、