先日、「ハーレクインにする」で、もし「生物と無生物のあいだ」の表紙がハーレクインだったら、知らない人から見れば、 《ああ、生物と無生物、その断絶を超えた禁断の愛が今ここに! 「あたし‥‥、マネジャーのジェイクのうちの‥‥、れ、れ、冷蔵庫が好きになってしまったの!!」 色白で頼もしい冷蔵庫との愛におぼれるシャノン。「オッオー! シャノン、きみはうちのキッチンで、いったい何をしてるんだい?」「ジェイクっ、違うのっ! これには、わけが‥‥!」 一人と一台の愛の逃避行が始まった‥‥!》 という内容の本に見える、ということを書きました。 そのあと実は、どこかに何かが引っかかったような気分だったのですが、昨日になってふと思い出しました。 「生物と無生物、その断絶を超えた禁断の愛」 先行事例が、ちゃーんと、あったんです。 光文社古典新訳文庫の一冊、ロダーリ「猫とともに去りぬ」の一編、 「恋するバイカー」