「20世紀のキッチン革命」電子レンジの歴史 電子レンジが家にない人はそういないと思います。 料理はしない人も買ってきたお惣菜やお弁当を温めることはあるはずで、シンクやコンロよりも電子レンジを使う機会のほうが多い、という人もいるのではないかと思います。 電子レンジが発明されたのは1945年のことです。第二次世界大戦期のレーダー技術開発の副産物として生まれた電子レンジは、20世紀のキッチンに革命を起こした偉大な発明となりました。 1. 高周波電界で食材を温めるアイデア 火を使わないのに、電子レンジの中に置いておくだけで食べ物がホカホカにあったまるのは、とても不思議な現象に思えます。 原理を簡単に説明すると、マグネトロンという真空管の一種から発せられるマイクロ波が食材中の極性を持つ水分子にエネルギーを与えて振動させて熱を発することにより、食材を温めるというものです。水分を含むものであればなんでも