先週一週間の第20回中国共産党大会を見ていて思った。中国は、まったくもって「ふしぎな国」であると。 このたび、34個の中国の新語・流行語・隠語を駆使して、この「ふしぎの国」を解き明かそうと試みた新著を出した。題して、『ふしぎな中国』(講談社現代新書)。共産党大会で中国の「ふしぎさ」をたっぷりお感じになった方の中国理解の助力になれば幸いである。 習近平「超一強体制」の確立 10月16日から22日まで開かれた第20回中国共産党大会と、23日に開かれた「1中全会」(中国共産党第20期中央委員会第1回全体会議)を、一言で表すなら、「『団派』の排除」と、それによる「習近平『超一強体制』の確立」だった。 団派とは、共産党の下部エリート青年組織(2018年時点で団員数8124万人)の中国共産主義青年団出身者たちのことだ。長く胡錦濤前総書記を頂点としてきた。 習近平総書記が誕生した10年前の第18回中国共