1941年10月に海上で試運転する戦艦大和=大和ミュージアム提供大和の航跡と沈没地点地図 東シナ海に眠る戦艦大和の船体を引き揚げる構想を、建造地・広島県呉市の経済界が打ち上げ、22日に準備委員会を開いた。「大和によるまちおこし」を掲げ、費用総額は数十億円規模を想定。技術的な問題などを検討しながら、今春にも実行委員会を立ち上げ、全国に募金を呼びかけたいという。 発足した準備委には呉商工会議所や呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)が加わり、呉市もオブザーバーで参加した。鹿児島・坊ノ岬沖の西約200キロ、水深約350メートルに沈む大和の主砲(重量約2780トン)や船体前部など、大和の特色が出ている部分を引き揚げる構想だ。これまで1985年と99年の2回の潜水調査で、伝声管やラッパ、食器などが回収されているが、船体の引き揚げを目指すのは初めて。 地元経済界は「大和は呉のシンボル。地域の活性