政府は20日、子ども手当創設に伴う扶養控除と配偶者控除の廃止について、住民税も廃止対象に含めて検討することを明らかにした。従来は所得税のみの控除廃止を検討してきたが、同日の政府税制調査会後の会見で小川淳也総務政務官が「住民税だけの控除を残すのは徴税技術上、難しい」と述べた。 住民税の両控除は課税対象額から各33万円を差し引く制度。住民税率は一律10%で、両控除が廃止されれば、所得税と合わせて、年収700万円の夫婦・子ども2人(1人は16~23歳で廃止対象外の特定扶養控除に該当)の世帯では、所得税8.5万円、住民税6.6万円と合計15万円の増税になる。 政府は中学生以下の子ども1人あたり年31.2万円を支給する子ども手当の創設を計画しており、10年度から実施(10年度は半額)する予定。控除廃止は10年度以降で検討している。【斉藤望】