(英エコノミスト誌 2014年12月6日号) 石油の経済学が変わった。一部の企業は破綻するだろうが、市場は今よりも健全になるはずだ。 石油輸出国機構(OPEC)の公式な憲章には、「国際石油市場における価格の安定化」という目標が掲げられている。その点では、OPECはあまり良い仕事をしてきたとは言えない。原油価格は、1バレル115ドル近くに達した6月に下落を始め、いまや70ドルに近づいている。 40%近いこの急落の一因は、停滞する世界経済だ。世界の石油消費量が、市場の予想よりも少なくなっているからだ。また、市場予測よりも多くの石油を生産してきたOPEC自体にも責任の一端がある。だが、最大の原因は、米国のノースダコタ州やテキサス州の石油業者にある。 石油価格が1バレル110ドル前後で推移していたここ4年の間に、米国の石油業者が、それまで利用不可能とされていたシェール層の石油の抽出に着手した。彼ら
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