『ワープする宇宙』NHK出版 リサ・ランドール/著 向山信治/翻訳 宇宙を扱う研究者の多くは、「万物理論」を探し求めている、と言っていいだろう。これは、宇宙の始まりから終わりまでを統一的に説明できる理論のことだ。候補になり得ると言われている理論は色々とあるが(以前「大栗先生の超弦理論入門」で書いた「超弦理論」もその一つ)、現在まで「万物理論」を発見できた者はいない。 現時点での最大の障害は、「相対性理論」と「量子論」の融合にある。「相対性理論」と「量子論」については、以前「宇宙は「もつれ」でできている 「量子論最大の難問」はどう解き明かされたか」でざっと書いたが、もう一度簡単に説明すると、「相対性理論」は非常に大きなものに適応される理論であり、「量子論」は非常に小さなものに適応される理論である。「相対性理論」は天体などの動きを、「量子論」は原子などの動きを予測するのに使われる。 では、一体
我々の宇宙 宇宙は今から138億年前に誕生したと考えられている。また世の中では、情報も含め、あらゆるものが光の速度を超えて伝わることはない。 このために、現在の我々が知り得るのは、138億年かけて光が到達できる有限体積の領域に限られる。これは、我々を中心とした半径138億光年の球にほかならず、宇宙の地平線球と呼ばれている。 天文学者が用いる「我々の宇宙」とは、ほとんどの場合、この宇宙の地平線球をさしていると考えて良い。ここで強調すべきなのは 事実A: 我々の宇宙の体積は有限である 事実B: 我々の宇宙に存在する素粒子の個数は有限である の2点だ。 現代物理学は、自然界のすべての物質は素粒子によって構成されていることを明らかにした。これは、地上実験によって検証されたものとはいえ、あまねく宇宙全体についても成り立つものと考えて良い。 したがって、Aを認めれば、Bも同時に成り立つと考えてよかろう
昨日にひき続き「インターステラー」です。 今日はどこまで続くの〜と思うくらい長くなるかもですが、異次元まで行ってやろうという心でぜひ気長にお付き合いください。 昨日の前提知識をベースに、今日は観術の観点から観た、私の個人的な解釈と解説です。 映画の解釈は人それぞれなので、正しい間違いというよりは、ふーんそんな捉え方もあるのね、と寛大に受け取ってもらえたら嬉しいです。 ちなみに今日はネタバレ満載です。さあ行ってみましょう! 1.重力の秘密をめぐって この映画の全編を通して、ストーリー上で超重要な役割を果たしているのが「重力」です。 現代物理学が明らかにしているアインシュタインの重力理論をベースに描かれていますが、重力の謎、重力の秘密、のファイナルアンサーに現代物理学はまだ到達していません。 重力の謎を解明するファイナルアンサーを得られるかどうかが、映画のストーリー上でも決定的な鍵となります。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く