パンダの発情期は年にわずか3日~1週間、他の動物も同様その期間は限られているというのに、一年中いつだって性交渉が行える人間は、あまりにも好色な生き物のような気がする。類人猿の子孫であるなどと言われるが、我々こそが類人猿そのものなのだ。我々の先祖は、過剰な性欲を抱えた性的に活発な種族に違いない。一体、我々の祖先はどのようにセックスを行ってきたのだろうか。そして、それはどのように変化してきたのだろうか。 心理学者のクリストファー・ライアン氏、精神科医のカシルダ・ジェダ氏著の『性の進化論 女性のオルガスムは、なぜ霊長類にだけ発達したか?』(山本規雄:訳/作品社)では、人類のセックスのあらゆる謎について解き明かしている。我々の祖先はゴリラのように、戦いに勝った男が女のハーレムを形成する仕組みで種をつないできたと以前は考えられていた。だが、クリストファー氏は、先史時代、我々の祖先は「乱交」「乱婚」が