この連載では、任天堂の家庭用ゲーム機「Wii」の企画を担当した私の経験を基に、Wiiの初期のコンセプトワークや、それを伝えるためのプレゼンテーション、その先の開発プロジェクトなどについて紹介してきました。 そして2006年12月、私たちの思いが詰まったWiiがついに発売されました。岩田(聡・任天堂前社長)さんはWiiの開発を振り返り、「自分の存在理由をかけた戦い」と表現したことが、私の心に強く刻まれています。 連載最終回となる今回は、Wii発売後の任天堂の施策について振り返りながら、岩田さんがしようとしていたことについて、私なりの考えをお話したいと思います。 ユーザーは本当にほしい商品を知らない コンセプトとは、直接お客さんに伝えるものではないと私は考えています。例えば、Wiiの箱や説明書に「これはご家庭のお母さんに嫌われないように設計しました。どうぞお母さんもお楽しみください」「これはリ
2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は4日、大会ボランティアに求める要件の素案を明らかにした。「コミュニケーション能力がある」「外国語が話せる」「1日8時間、10日間以上できる」「採用面接や3段階の研修を受けられる」「20年4月1日時点で18歳以上」「競技の知識があるか、観戦経験がある」など。18年8月ごろ募集を始める予定で、組織委の担当者は「大会まで4年あるので、希望者は語学の勉強をしてほしい」と話している。 組織委が募集する大会ボランティアは8万人を想定しており、観客誘導や警備など、原則的に会場内で活動する。宿泊や交通費は自己負担だがユニホームが支給される。 組織委によると、12年ロンドン五輪では7万人の大会ボランティアを募集し、24万人の応募があった。東京も同程度の応募数があると見込んでいる。(阿久津篤史)
杉山淳一(すぎやま・じゅんいち) 1967年東京都生まれ。信州大学経済学部卒。1989年アスキー入社、パソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年にフリーライターとなる。PCゲーム、PCのカタログ、フリーソフトウェア、鉄道趣味、ファストフード分野で活動中。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。著書として『知れば知るほど面白い鉄道雑学157』『A列車で行こう9 公式ガイドブック』、『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。 日本全国列車旅、達人のとっておき33選』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」、Twitterアカウント:@Skywave_JP。 JR東海は「N700」というブランドがお気に入りのようだ。 2007年に登場した新型車両はN700系。これは先代の700系に比べるとスタイルも違うし性能も違う。700系は山陽新幹
スピン経済の歩き方: 日本ではあまり馴染みがないが、海外では政治家や企業が自分に有利な情報操作を行うことを「スピンコントロール」と呼ぶ。企業戦略には実はこの「スピン」という視点が欠かすことができない。 「情報操作」というと日本ではネガティブなイメージが強いが、ビジネスにおいて自社の商品やサービスの優位性を顧客や社会に伝えるのは当然だ。裏を返せばヒットしている商品や成功している企業は「スピン」がうまく機能をしている、と言えるのかもしれない。 そこで、本連載では私たちが普段何気なく接している経済情報、企業のプロモーション、PRにいったいどのような狙いがあり、緻密な戦略があるのかという「スピン」を紐解いていきたい。 先週、セブン-イレブンの沖縄進出が大きな話題になった。5月に就任した古屋一樹社長が6月24日の日経新聞インタビューで「2~3年のうち」と具体的な時期を明言したからだ。 沖縄といえば、
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