福岡市に本社を置く小売り大手「トライアルホールディングス」は3月21日、東京証券取引所グロース市場で新規株式公開(IPO)を実施し、2億5800万ドル(約390億円)を調達した。同社の株価は、それ以来約41%上昇し、創業者の永田久男(67)をビリオネアの地位に押し上げた。フォーブスは、トライアル社の78%を所有する永田の保有資産を約12億ドル(約1800億円)と試算している。 トライアル社は食品や衣料品、その他の日用品を低価格で販売するスーパーマーケットを日本全国で300店舗以上展開している。その店舗形態は、まとめ買いができる倉庫スタイルの「スーパーセンター」から「トライアルGO」と呼ばれる小型のコンビニエンスストアまで多岐にわたる。同社の2023年6月期の売上高は前年比9.7%増の6531億円で、純利益は13.2%増の1252億円だった。 早くから人工知能(AI)の導入を提唱した永田は、