「『予想の無限の連鎖』そのものによってその価値が全面的に支配されている貨幣とは、いわば『投機』という無根拠性がそのまま実体化された存在であるといってもよい。貨幣をもつとは、『投機』そのものをもつことなのである。」 -岩井克人「二十一世紀の資本主義論」 はじめに ビットコインの発明から6年。この革新的な暗号通貨はギーク達の遊び道具から脱皮し、僕達の日常生活に組み込まれることを目指して日々拡大している。 そんな中、ビットコインが抱える問題・欠点に関する議論も活発に行われるようになってきている。代表的な批判をいくつかあげると、以下のようなものがある。 プロセスできる取引量の限界 マイニングプールによる51%攻撃の可能性 Proof of Work のエネルギー消費 取引記録が公開されることが個人の特定につながりうるプライバシー問題 価格の不安定性 僕は1.~4. のような技術的な問題に関しては楽