たまたま本棚で目についたので久々に本書を読んでみました。本書はリーマンショック後の2009年3月にでた本なのですが、一読していまでも通用する本だと感じました。 章構成 第1章 「二段階不況」の日本 第2章 経済の現状に対する、五つの誤解を解く 第3章 漂流する若者世代 第4章 正社員の憂鬱 第5章 今こそ金融・財政政策の総動員を 第6章 雇用回復への処方箋 私がまず一番に驚いたのが第2章の部分。ここではちまたに流布する経済言説を5つ取り上げて解説しているんだけど、その5つというのが、 「金融危機(あるいは世界同時不況)による日本への影響は比較的軽微である」 「円高は日本が強い証拠」 「完全失業率はそれほど上昇していない」 「アメリカドルが基軸通貨である時代は終わった」 「利上げしないと年金生活者の生活が脅かされる」 1,4,5はあまり聞かれなくなったかな。しかし2,3はいまでもよく耳にする