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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/joyce (21)

  • プーチンをつけあがらせた「ロンドングラード」の罪

    オーナーを務めるチェルシーFCの試合を観戦するアブラモビッチ(2017年5月) Hannah McKay Livepic-REUTERS <何十年もの間イギリスは、ロシアの飛び地さながらにプーチン取り巻きの怪しいロシア大富豪を受け入れ、豪遊させ、不動産を買い占めさせてきた。ウクライナの悲劇を前に、イギリスはじめ問題を放任し続けた各国は猛省すべきだ> ウクライナの悲劇によって、世界中の国々はこれまでの政策と前提を考え直さざるを得なくなっている。イギリスは、ロシアのプーチン政権を成立可能にしてきた自らの役割を真剣に反省するべきだ。 何十年もの間、ロンドンは出所の怪しいロシアマネーの逃避先だった。僕たちイギリス人は、説明不能なほどに裕福なロシア人富豪がイギリスで不動産を買うのを許し、彼らの子息をイギリスの名門私立校で学ばせ、彼らが重要施設を買い占めるのさえ放任してきた。石油王のロマン・アブラモビ

    プーチンをつけあがらせた「ロンドングラード」の罪
    maturi
    maturi 2022/03/19
    大英帝国の旧植民地(シンガポール、香港、ケイマン諸島、バージン諸島、ルジャージー島)のみならず本土のロンドンが最大級のタックスヘイブンセンターだっていうのもずっと昔から指摘されていたよね
  • ロンドンより東京の方が、新型コロナ拡大の条件は揃っているはずだった

    マスク、手洗いから肥満率やビタミンDまでーー長年東京に暮らし、現在は母国イギリスで暮らす筆者が頭を悩ませた、イギリスよりはるかに東京のコロナ被害が少なかった理由> 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)当初、僕はそんなに心配していなかった。なぜなら、ここイギリスのロンドンよりずっと前に東京では感染拡大が始まっていて、そして東京ではそんなに大ごとになっていなかったからだ。東京にもロンドンにもどちらにも暮らしたことがある者として、僕は確信していた。東京のほうがウイルスの広がる条件はそろっている、だから東京でそんなに深刻な事態になっていないのなら、ここイギリスでそう深刻になるはずがない、と。 第1に、ウイルスは都市ではより急速に広がるものだし、「東京」は周辺のあらゆる都市の頂点だ。僕は東京を、3000万かそこらの人口を抱える複合都市(川崎市や横浜市、さいたま市などを含む)と見ている。ロ

    ロンドンより東京の方が、新型コロナ拡大の条件は揃っているはずだった
    maturi
    maturi 2021/05/16
    寒い・暗いから流行った=ビタミンD不足関与だ!説。 インフルエンザも寒い暗い冬に流行るけどな!
  • マスクはつけず手は洗いまくったイギリス人

    <イギリスではコロナの接触感染を過剰に危険視する人が多かったが、いま思えば見当違いの対策だったかも> ほぼ1年前に僕は、日よりもイギリスのほうが新型コロナウイルスの感染拡大がずっと早くて深刻なのは何とも不可解だという記事を書いた。数々の理由から、日特有の条件によって感染リスクは日のほうがより高いだろうと、僕は思っていた。 もちろん、僕たちはいまだにイギリスの状況があんなにも悪化したわけを正確につかめていない。でも、イギリスでは当初からずっと、「接触感染」の危険が強調され過ぎていたことが、今になって明らかになりだした。最初の頃は、はっきりとこう言われていた。手を洗いなさい。石鹸を使いなさい。20秒は洗うこと。「つまり『ハッピーバースデイ』の歌を2回歌えるくらいの時間です」。もしも共用バスルームを使っているなら、手洗い後には肘を使うなりペーパータオルをかぶせるなりして、蛇口ハンドルに触れ

    マスクはつけず手は洗いまくったイギリス人
    maturi
    maturi 2021/05/16
    アクリル板で換気を悪化させよう!
  • イギリス版「人種差別抗議デモ」への疑問

    米ミネアポリスの事件に端を発した抗議デモは英全土にも広がった(写真は今月6日のロンドン) John Sibley-REUTERS <アメリカとは状況が違うイギリスで、コロナ禍に黒人の命を危険にさらしてまで抗議デモをする(しかも誰も疑問を口にできない)のはどうなのか> 一見したところ、ロンドンやその他のイギリスの都市で行われているBlack Lives Matter(黒人の命は大事)抗議運動は、米ミネアポリスで警官の拘束により命を落としたジョージ・フロイドの死に対する怒りへの共感を示す、気高い国際的な動きの一環であるように見えるかもしれない。 しかし僕は、ここイギリスでの抗議運動は、黒人に対する間違った根拠やどうしようもなく単純化されていたり、ひどく誇張されていたり......あるいは有害な可能性すらある前提に基づいているのでは、と見ている。その前提とは、フロイドに起こったことはイギリスの黒

    イギリス版「人種差別抗議デモ」への疑問
  • ロンドンのインフラ老朽化がもたらした思わぬ発見

    ロンドンのハマースミス橋は欠陥が見つかり車両通行止めに。解除のめどは立っておらずいつもは大混雑の橋が閑散としている(筆者撮影) <多くがビクトリア朝時代に作られたロンドンの橋や建築、地下鉄などが、老朽化に加えて緊縮財政のあおりを受けて、次々とほころびを見せている> 僕は毎年、数週間をロンドンで過ごしていて、必ず訪れている場所がいくつかある。1つがハマースミス橋だ。近くにあるファーニバル公園で座って、テムズ川とこの橋を眺めるのがお気に入りだ。 だが今回は何か様子が違った。橋の上を車が1台も走っていないのだ。橋の点検で「重大な問題」が見つかり、先週突然、車両通行止めになったということが判明した。おかげで大変な状況になった。解除の目途は立っておらず、修繕には4000万ポンド(約60億円)程度かかるらしい。 しかもなお悪いことに、その費用を誰が負担するのか決まっていない。こんな事態になったのは日頃

    ロンドンのインフラ老朽化がもたらした思わぬ発見
    maturi
    maturi 2019/06/08
    いい話と悪い話  橋の上で兵隊は足並みをそろえるべからず(物理)
  • イギリスのエネルギー価格、果てしない上昇の元凶は......

    <イギリスではエネルギー価格が年々上昇するのがもはや当たり前に。政府の規制は裏目に出るし、消費者は惰性で大企業の言いなり> アメリカの右派は英語の中でも最も恐ろしい言葉はこれだと言っている――「私は政府の人間で、助けに来た」(ロナルド・レーガンは大統領就任演説で最も恐ろしい言葉としてこれを挙げ、「政府は問題の解決策ではなく、政府こそが問題だ」と訴えた)。明らかに、これはとんでもない誇張だが、時に僕は、政府が悪い事態をさらに悪化させていると考えずにはいられなくなる。 イギリスの人々を非常にイラつかせている問題の1つが、インフレ率を上回ってエネルギー価格が年々上がり続けていくのが目に見えていることだ。誰しも反感を抱いているが、あまりに定期的に上がっていくからみんなすっかり慣れてしまっている。11月に雨がたくさん降ることを怒っても意味がないようなものだ。 ついに政府は、何らかの手を打つことにした

    イギリスのエネルギー価格、果てしない上昇の元凶は......
    maturi
    maturi 2019/06/08
     がんばれ経済学者
  • 貧しい人ほど「割増金」を払い、中・上流は「無料特典」を享受する

    <イギリスの富裕層貧困層より10年長生きして、年金を長く受け取り医療保険を長く利用する> ロンドンへ向かう電車の中で僕は、「poverty premium(貧困割増金)」を改善しようとの運動についての記事を読んだ。これはイギリスではよく知られた問題。必要なものを手に入れるために、貧しい人々ほど多くのカネを払わなければならない仕組みを指している。 分かりやすい例は、彼らがローンを組むときにずっと高い金利を設定されること。だからもしも彼らの家の給湯設備が壊れたら、新たな2000ポンドのボイラーを購入するカネを借りるために、僕なら5%の金利を課されるところ、彼らはおそらく24%の金利を払わなければならないだろう。そして言うまでもなく、そもそもそれをすぐに買えるだけの貯金がある人だったら、シンプルに一括で購入してローンも金利も必要ないだろう。 貧しい人々は時に支払いが遅れたり、滞ったりして、その

    貧しい人ほど「割増金」を払い、中・上流は「無料特典」を享受する
  • ホンダ英国工場撤退で大騒ぎの不思議

    <3500人の雇用が失われるスウィンドンの工場閉鎖にイギリスは動揺するが、イギリスの雇用が絶好調なこと、経済構造が変化していることは注目されていない> 今日、大きなニュースが2つあった。1つはホンダがイギリス南部スウィンドンにある工場を2022年に閉鎖し、3500人が失職するというもの。もう1つは、イギリスの失業率が1975年以来で最低水準になっていることだ。 どちらが大きな扱いだったと思う? そう、ホンダだ。今日のニュースを見ていると、この決断を下した東京社からのリポートがあり、何人ものホンダ従業員がインタビューで将来への不安を口にし、イギリスにおけるホンダの歴史が紹介され、産業界リーダーや政治家たちが今回の件はブレグジットに原因があると批判し(ホンダは、撤退はブレグジットとは関係ないと言っているのだが)、スウィンドンの経済状況について報じられていた。スウィンドンは「ゴーストタウン」に

    ホンダ英国工場撤退で大騒ぎの不思議
    maturi
    maturi 2019/02/25
    "3500人の労働者が1つの町で一斉に職を失うことのほうが、イギリス各地で日々1216人が新たに職を得ているということよりも劇的に見える、というのも原因の1つだろう。"
  • 「収入圧縮」で知らぬ間に進むイギリスの貧困化

    <金融危機もブレグジットの衝撃も乗り越えたように見えるイギリスだが、インフレ率と収入の上昇率を比較するとゆっくりと貧困化の道をたどっていることが分かる> 僕がイギリスに戻って再び暮らし始めたのは2010年、イギリスがまだ明らかに金融危機の余波を受けていた頃だった。今では失業率はとても低く、資産価値は高騰しているにもかかわらず、僕たちはいまだにあの時代にいるようだ。特にそう感じられる要素が1つある。「収入圧縮(earnings squeeze)」だ。 イギリスに暮らしていれば、月に数回は耳にする言葉だろう。時には「生活コストの危機(cost of living crisis)」とも呼ばれ、こちらのほうが気は利いてはいない言い方だが正確な表現だと思う。基的に、ここ10年間のほとんどの期間、平均収入の上昇率はインフレ率を下回ってきた。もちろん「平均」だから個々の収入の上昇率はさまざまで、5年間

    「収入圧縮」で知らぬ間に進むイギリスの貧困化
    maturi
    maturi 2018/04/06
    ”基本的に、ここ10年間のほとんどの期間、平均収入の上昇率はインフレ率を下回ってきた。”
  • 「ブレグジット後」の経済予想が外れまくった理由は?

    <ブレグジット決定後のイギリス経済は、大方のエコノミストの予想に反して好景気が続いている。今年にふさわしい言葉は、エコノミストは信用できないという「ポスト専門家」なのでは>(写真:昨年12月、ロンドン中心部で買い物を楽しむ人たち) 昨年11月、オックスフォード辞典は「post-truth(ポスト真実)」という単語を「2016年今年の言葉」に選んだ。辞書の会社だからもちろん、彼らはこの言葉に簡潔な説明を加えた。こんな具合だ。 「客観的な事実よりも、感情や個人の信条に訴えるアピールのほうが世論の形成に影響を与える状況」 これが「今年の言葉」になったのは、国民投票によるイギリスのEU離脱(ブレグジット)の決定(と、その後に続いたドナルド・トランプの米大統領選勝利)のせいだ。つまりイギリスの有権者は、EU加盟国であるのはいいことだという「客観的事実」を拒み、代わりに無知な抗議に一票を投じた、という

    「ブレグジット後」の経済予想が外れまくった理由は?
    maturi
    maturi 2017/01/29
  • 光熱費、電車賃、預金......ぼったくりイギリスの実態

    <なぜイギリス人はいつも怒っているのか? それはイギリスで生活していると、異常なほど高額の「ぼったくり」に、しょっちゅう遭遇するからだ>(写真:イギリス生活には不満が一杯) もしもイギリスに住んでいるとしたら、必ずやこの言葉を頻繁に聞くことになるだろう。「rip off Britain(ぼったくりイギリス)」。 全体的にみると、イギリスはかなり安く生活できる国といえるかもしれない。僕のイギリスでの生活費は、日にいたときの生活費より「安い」――為替相場がこう劇的に動くとあっては、その比較も容易じゃないけれど。 それでも僕たちは、しょっちゅう「ぼったくり」にぶち当たる。値段がばかみたいに高いのだ。それは①同レベルくらいの他の国と比較して異常に高い場合もあるし、②以前と比べてだいぶ値上がりしているという場合もあるし、③「市場原理」から考えて高すぎるという場合もある(つまり、市場競争など機能して

    光熱費、電車賃、預金......ぼったくりイギリスの実態
    maturi
    maturi 2016/12/25
    http://maisoncoutureh.blog52.fc2.com/blog-entry-34.html ロンドン在住日本人の生活実感 渋谷原宿間の電車賃が500円(以上
  • タブーだった「嘘」という言葉をばらまき始めたイギリス人

    <英社会を二分したブレグジットの国民投票以降、イギリスではそれまで避けられてきた、相手の発言を「嘘だ」と断言することが普通になってしまった>(写真:先月ロンドン市内のデモで衝突するEU離脱派と残留派の人々) 今年6月、イギリスでジョー・コックスという若き女性下院議員が殺害された。国中に衝撃を与えた恐ろしい事件だった。遺族は当時、政治的議論が「粗雑化」してきているのをコックスが気に病んでいたと話していた。事件はその流れの中で起きたと考えるべきだということだろう。 でも僕は当時、むしろこれは1人の人物が起こした「異常な」事件だと考えていた。政治的理由からの殺人は、この国ではきわめて稀だ(北アイルランド問題をめぐる長い暴力の歴史を除けば)。コックス殺害事件の被告人の男は現在公判中だが、報道によれば彼は、イギリスでは決して一般的でない過激主義思想の持ち主らしい。 それでも今になって、僕は分からなく

    タブーだった「嘘」という言葉をばらまき始めたイギリス人
    maturi
    maturi 2016/10/21
    殺人の動機が日本人の友に噓つきと言われて逆上してしまったから、というフィクションを聞いたことがある
  • 離脱派の勝利で激動するイギリスの今

    <国民投票でEU離脱派が勝利して以降、イギリスでは日々政治情勢が激変している。一方で、離脱が多数派だったイングランドを心が狭いと非難する声が上がったり、EUを代弁するパッテン卿が国民投票の結果を恐ろしいことだと語ったり......> イギリスには、「政治に1週間は長い」という言葉がある。政治においては1週間あれば激変が起こり得る、という意味だが、この言葉が今ほど当てはまる時はないだろう。 僕は以前、面白いマンガを目にした(ここで紹介したかったがネット上では見当たらなかった)。僕の記憶が正しいなら、2人の学生が出てきて、1人が相手にこう言う。「僕は政治学コースを受講している。扱う時代は、木曜午後から金曜夜までだ」 ......野暮な解説でこのジョークの面白みを台無しにするのはやめておこう。 「イングランド人は偏狭」という難癖 ここのところ、「リトル・イングランダー」について語られることが多い

    離脱派の勝利で激動するイギリスの今
    maturi
    maturi 2016/07/07
    「リトル・イングランダー」元々は、19世紀の帝国主義に疑念を唱える人々を指して作られた言葉。反帝国主義者で、迅速に統治できる国家を望()帝国のおかげで能力に関係なく快適な閑職に就ける貴族の子息たちに、怒
  • パブから見えるブレグジットの真実

    <EU離脱(ブレグジット)を問う国民投票を来週に控えて、イギリスでは世論調査の数字が賛否で拮抗している。EU残留を主張する体制派のエリート層は、誰が離脱を支持しているか見えないようだが、安いチェーンのパブに行けばそんな人々が集っている> 僕は週に一度はパブに行くことにしている。月曜か木曜なら、僕の住む町の「ザ・プレイハウス」と呼ばれるパブに行く。時々は気分転換に別のところに行ってみようかとも思うが、結局はだいたいいつもザ・プレイハウスに行くことになる。 もしも僕の住む町、イギリス南東部エセックス州のコルチェスターを訪れて誰かにザ・プレイハウスの場所を尋ねれば、ほとんどの人は答えられないだろう。大きくて目立って有名なパブなだけに、おかしな話だ。でもそのうち誰かが「ああ、もしかして『ウェザースプーンズ』のこと?」と言って案内してくれると思う。 ザ・プレイハウスはイギリスに何百と店舗のあるウェザ

    パブから見えるブレグジットの真実
    maturi
    maturi 2016/06/28
  • 特権エリートに英国民が翻した反旗、イギリス人として投票直後に考えたこと

    <EU残留派、離脱派の双方の意見は大きくい違っていた。離脱派はロンドンのエリート層に対して怒りをおぼえ、彼らに指示されるのはお断りだと考えていた> イギリスのデービッド・キャメロン首相が2013年に、次回総選挙で自身の率いる保守党が勝利すれば、イギリスのEUからの離脱(ブレグジット)の是非を問う国民投票を行うと約束したとき、僕は単純明快にこう思った。当にそんなことをすれば国民は離脱に投票するに違いない、と。EUはいいものだと言うイギリス人を、僕はほとんど見たことがない。むしろEUへの怒りや批判の声が大半だった。 もちろん僕はジャーナリストとして、反対の「残留派」の意見をあえて聞く必要があった。探してみれば、残留派はけっこうちゃんといた。EUにまあまあ乗り気、という人もいるにはいたが、もっと多かったのは「概して」「仕方なく」「知った悪魔だから」EU残留のほうにしておこう、という声だった。

    特権エリートに英国民が翻した反旗、イギリス人として投票直後に考えたこと
    maturi
    maturi 2016/06/28
    りだつ賛成派
  • 栄華を誇った英スーパーの衰退

    業績拡大を続けてきたイギリスのスーパーは今、困難な時代を迎えている(写真はロンドンにあるセインズベリーズの店舗) Suzanne Plunkett-REUTERS わが家を購入したとき得したことの1つが、大手スーパーのセインズベリーズまで歩いてたったの2分という立地の良さだった。牛乳やパンが手頃な値段で買える。僕は普段、午後6時前後に店に行って、何かしら値引き品を買うことが多い。その日の夕のおかずにすることもあるし、冷蔵庫にセール品のピザやレトルトカレー、レンジでチンするだけのパスタなんかをストックしておくこともある。 なんだかんだで僕は、ずっとセインズベリーズをひいきにしていた。ほかの大手スーパーでいえば、ウェイトローズはやや高級路線で、値段が若干高め。テスコは少し手ごろな価格で品ぞろえ豊富だから客も多い。おまけにテスコはそこら中にあり、郊外の広大な店舗から地元の小型店まであらゆる町

    栄華を誇った英スーパーの衰退
    maturi
    maturi 2016/02/05
    ギリス人はスーパーの便利さや価格をほめたたえた。あるアナリストがこの現象を「ストックホルム症候群」のようだと新聞で指摘していた|ニセのお得サービス(レタス1個買うと2個目がタダ!)
  • わが家の資産価値上昇を僕が喜べない理由

    この10年でロンドンの不動産価値は劇的に増加した(写真はロンドン・ノッティングヒルの街並み) Starcevic-iStock. 10年ほど前、友人のニックがなかなか印象的なことを言った。その4年ほど前に彼が買った家は、4年間に彼自身より多く「稼いだ」というのだ。 具体的な金額を聞くのは失礼だから聞かなかったけど、おそらく当に彼の言うとおりだったのだろう。彼は特に高給取りでもなかったし、イギリスでは不動産価格がもう長いこと高騰し続けていた。彼が住むロンドン地区では特に顕著だ。 彼の名言は不動産フィーバーの時代を何ともうまく言い当てていたから、僕はこの話をあちこちでした。この10年間のほとんどずっと、不動産価格は毎年毎年2桁の増加率で右肩上がりを続け、劇的に増加した。同期間に給与水準のほうは、ゆるやかに上昇したくらいだった。 不動産価格が異常に上昇したのは、この時期に限った現象ではなかった

    わが家の資産価値上昇を僕が喜べない理由
    maturi
    maturi 2016/02/05
    帳簿上の(架空の)利益と現実の損失 |買ったときのコストを高い家賃で回収しようとする(賃貸住宅に住んでいる人たちは、持家を買うための貯金ができない)。それに、新しい印紙税が適用されるのは来年からだから
  • 中古ショップで見える「貧困」の真実

    時々僕は、自分が周りの人々とは違った経済的「空間」に暮らしているのだと思い知らされる。 他人と比べてすごくリッチだとか貧しいとかいうことではない。むしろ言いたいのは、僕が基的には「ミコーバー派」だということ。ミコーバーはチャールズ・ディケンズの小説『デイヴィッド・コパフィールド』の登場人物で、幸福とは収入より支出を小さくすることであり、不幸とはその反対だ、と明確に説いている。 先日僕は、中古DVDショップ(と僕は呼んでいる)を見て回っていて、「反ミコーバー派」はいかにして振る舞うのか、というのを目の当たりにした。 多くの人々にとって、この手の店は現代の質屋のようなものだ。彼らはカネに代えられそうなものを持ち込む。見終わったDVDに限らずテレビゲーム機やiPadや日曜大工道具だってそうだ。 【参考記事】栄華を誇った英スーパーの衰退 1軒目の店で僕の近くに立っていた女性は不安げな様子でスマ

    中古ショップで見える「貧困」の真実
    maturi
    maturi 2016/02/05
    ブックオフUK(的なもの)を質屋に使うよ()
  • 今どきの大学生が背負う借金地獄

    多分、僕たち世代とイギリスの若い世代との最大の違いは、今の若者たちが膨大な借金を背負ってキャリアをスタートするという点だろう。僕はそれがすごく気になるし、若者がなぜもっと怒りの声を挙げないのかも、僕たちの世代がなぜ罪悪感を覚えないのかも、理解できない。 僕が大学に通っていた89~92年の間、学費は全て税金から支払われた。僕はオックスフォード大学で、授業料を1ポンドも払っていない。実際、僕の家は裕福ではなかったので、生活費の足しにと年間約2000ポンドの助成金まで受け取っていた。 信じられないかもしれないが、生活費はこれで十分まかなえた。カレッジの3年間のうち2年はキャンパス内の寮で暮らしたし、格安の学生堂やバーもあった(ビールは1パイント1ポンド以下だった)。それに素晴らしい図書館があったから、僕たちはを自分で買う必要もなかった。 大学には学生の研究旅行のための基金まであった。僕は2年

    今どきの大学生が背負う借金地獄
    maturi
    maturi 2015/10/03
    今では各大学は年間「9000ポンドまで」学費を設定することが許される。結果、かなりの大学がその上限金額を採用している。
  • イギリス「高インフレ」の戦犯は

    数週間前、携帯電話のプロバイダーからお知らせのメールが来た。通話料を1分21ペンス(約27円)から25ペンス(約32円)に引き上げるという。 今年の初めには、エセックスの外れからロンドンまでの列車運賃が22ポンド(約2800円)から23.50ポンド(約3000円)に値上がりすると聞いて震え上がったばかりだ。そして今月、ガスと電気料金の大幅値上げも発表された。 イギリスの消費者がインフレ時代のまっただ中で暮らしていることは誰が見ても明らかだ。なおかつ言っておきたいのは、他の先進国と比べても、ただでさえ物価がやたらと高いのに、その上さらに大幅にはね上がるケースが多いということ。 例えばエセックスからロンドンまでの乗車賃が6.8%上がったことにより、言うなればニューヨーク―プリンストン間(ほぼ同じ距離)より約40%も旅費が高くつくことになってしまった。 単純に言えば、この国の中央銀行であるイング

    maturi
    maturi 2011/08/05
    リフレ