一人のアイデアを全員が共有・検証する仕組み 「抜群に優秀な連中を集め、創造的で自由な環境を用意する。ただし情報を徹底的に全員で共有した上で、小さな組織ユニットをたくさんつくり、個々がスピード重視で動き、結果として組織内で激しい競争を引き起こす」 これはグーグルの第一号社員、クレイグ・シルバースタインが2003年に語った言葉。グーグルの目指すべきワーキング・カルチャーを見事に集約している。 グーグルが創業期からすぐに、コンピューター・サイエンス分野を中心に博士号取得者を全米からスカウトしたことは有名な話だ。しかし、博士号の比率でいえば日本の大企業研究所のほうが多いかもしれない。重要なのはその頭脳が、「徹底した情報共有」で統率され、個々が発信する情報が滞留することなくフラットに行き渡り、自律的に選別・集約されて形になるという仕組みだ。 「新しいサービスのアイデアやシステムを革新するプロ