自動車メーカーのマツダが、タイで行っていた自動車生産の一部を日本国内に切り換える方針を固めたことが話題となっています。タイの通貨であるバーツが上昇していることが直接的な原因ですが、日本経済の低迷が長引き、日本の賃金が低下していることから、国内生産に戻しても以前ほど人件費負担は増加しないという、日本人にとっては、ストレートには喜べない事情も関係しているようです。 タイは東南アジアの中でも製造業の生産拠点として発展してきたという経緯があり、マツダ以外にも、トヨタ、ホンダ、日産など日本の主要自動車メーカーがタイに工場を持っています。タイは質の高い労働力を低コストで確保できたので、生産拠点の海外移管には最適な場所だったのですが、各社がタイに進出した結果、タイの経済は順調に拡大し、それに伴ってタイの通貨であるバーツも上昇を続けてきました。多少の上下変動はありますが、タイ・バーツはほぼ一貫して買われて