我々の時間についての遠近感は、時としてとんでもなく歪むが、それに気付く機会があまりない。 だから、何か一つの事項について年表をつくると、背筋が伸びるかのように、縮んでいた時間感覚を修正できる。 自分の経験だと、自分が生まれる前の、近現代あたりが、かなりアバウトにいっしょくたにされていることが多い。サルトルの『嘔吐』がベストセラーになるのはもっとずっと後のように思っていたが、実際は1946年である。 これは周りに質問してみるといい。世代によっては「70年代あたり」に「サルトルがブームだった」となってたりするので、自分と違う世代の人と質問し合うとおもしろい。 ベストセラーの悪口をいうにしても、ファクトを整理しといた方がいいと思って作った私物くさいリストであるが、いろいろツッコミどころや「発見」のしどころがあると思うので公開してみる。 現在に近づくほど、これまた私見だが、ベストセラーとして並ぶ本
ニーチェについて何か言いたい訳ではなくて(ニーチェは哲学者の中では割と好きな方だ。数少ない全集を持っていた著者でもある。全部で二千円だったが)、どこかで耳にしたことがある程度でしかない哲学者の本だとか、いわゆる「古典」を読めば何か教養みたいなものが身につく、とでも言いたげな淡い信仰について言う。 無理。そういうことは、ない。 「教養がつく」なんて理由では、そもそも読めない。 本が読めないのは、読解力がないからでも、根気がないからでも、アタマが、いやむしろカラダが悪いからでもない。たとえ、これらすべてが当てはまったとしても、もっと大きな理由は別にある。 つまり、その本を読む理由がないのだ。 まあ、ニーチェなら、痛い勘違いをしながら読み進んでしまうことがないではないが、それでも、どうして自分はニーチェなんか読まなくちゃならないのか、が分かってから読んだ方がいい(その時は、取り上げられたって読も
世代が変わったから違うのかもしれないけど、20代は前半と後半では随分違う。前半は、なんというか世の中なんでもわかったような、わかるような気がしている。それでいてうっすら自分はこの人生の失敗者になるんだろうなということがわかっている。後半はそれがもろに健在化してくる。馬鹿に見えた世間は体当たりしてみるととんでもないしかけになっている。え?誰も救ってくれないのという孤独に無防備に直面する。そんななかで実際には10代の延長にあった恋愛が、あれ?大人の恋愛ってこういうこという奇妙な局面にぶつかる。自分は凡庸でしかも悪人でひどいやつじゃないか、てへへへ死にたい、という日々になれて、しらっと仕事をするようになる。 で、そいう苦悶みたいのを助けてくれるような書籍っていうのは、悪い本です。 じゃあ、何を読めかで書棚を巡ると、別にどれ読んでもよいのだけど、これを薦めたいね。 いちげんさん (集英社文庫):
子どもたちが本を選ぶときによく使われるツールだが、外国語の本などを選ぶときにも有用だと思う。 5本指テスト 1.君が読もうと思っている本を手に取り、真ん中あたりのページを開こう。絵やイラストがないページがいい。 2.開いたところを1ページだけ最初から読んでいこう。手を握っておくのを忘れずに。 3.読んでいる間に知らない単語に出会う度に1本ずつ指を伸ばそう。 4.1ページ読み終わらないうちに、指が5本とも開いたら、そのまま手を振ってバイバイしよう。その本は君には難しすぎる。 5.指が1本も開かず、1ページを最後まで読み終えたら、握りこぶしをおでこにつけて考えよう。その本は、今の君にはやさしすぎるかもしれない。 6.4.でも5.でもないなら、それはまさに君のための本だ! ゴルディロックス・テスト あるいは「3びきのくま」テスト 1ぴきめのくまの質問(やさしすぎる?) ・その本は何度も読んだこと
2010年09月24日18:45 カテゴリ書評/画評/品評Art 本たちの息吹き- 書評 - 松岡正剛の書棚 オトバンク上田様より献本御礼。 松岡正剛の書棚 松岡正剛 うっとり。 もうマタタビをかまされた猫状態。 だって、あの松丸本舗が、手元にあるんですよ。 いや、もちろん本書は「松丸本舗」の本であって松丸本舗じゃない。 でもそれを言ったら「○×」の本は○×じゃない。 しかし読み手は、それを読む事によって「」をはずす。 そして○×は読み手の世界の一部となり、読み手の世界はそれ以前の世界に戻ることはない。 そうして読み手は、おもかげを残したままでうつろい行く。「全体は部分の総和より大きい」という言葉があるが、「部分の総和」がおもかげで、うつろいとはそれと全体との差のことなのだろうか。 実は本そのものは、うつろわない。 〆られた魚が泳がないように。 しかしその「いぶかない」物は、「いぶく」者の
“読書の秋”に向けて、あなたの読書時間をさらに楽しく演出してくれる「読書グッズ」を使ってみるのはいかがですか?家で、会社で、移動中の電車で、色々な場面で役立つ便利な読書グッズを集めてみました。 ■機能性バッチリな“ユニークしおり” 今や「しおり」はただ本に挟むだけのものにあらず!最近ではアイデアいっぱいのユニークなしおりがたくさん登場しています。 ▽ どこまで読んだかが一発でわかるかわいいしおり『Pointing Finger Bookmark』 | IDEA*IDEA ▽ 本をひっかけて取るアイデアしおり「P-Hook」 | ギズモード・ジャパン ▽ しおり代わりに使える定規を持ち歩く - ITmedia エンタープライズ ▽ 無印良品ネットストア ページ中の読んだ位置が一目で分かる見た目にもかわいいしおりや、本棚から本を取り出す際に便利なしおり、しおり代わりに使える定規など、ありそうで
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く