「アプリケーション・ソフトをUSBメモリーから起動して使う」「音楽/動画のようにWindowsアプリケーションをストリーミング配信して実行する」---。これらは一見すると,互いに独立した無関係な話題であり,仕事とは関係の薄いエンターテインメント系の話題のように見える。ところが,実はエンタープライズ(企業情報システム)分野のメインストリームとも言える“仮想化”に関係した話題なのである。 上述した2つの機能は,仮想化の中でも“アプリケーション仮想化”に分類される。アプリケーション仮想化とは,パソコンやWindows OSからアプリケーションを切り離して(つまり仮想化して)管理/運用できるようにすることを指している。OSとセットでアプリケーションを考える必要がないため,Windowsアプリケーションの扱いが容易になる。クライアントPC側での使い勝手を高める仮想化分野の1つに位置付けられている。